今年度は、筋細胞が互いに融合分化し、サルコメアを自己組織化により形成し、収縮能をもつ筋肉組織となるような、細胞内部で起きているプロセスを人為的に細胞外でin vitro環境下で形成する実験系を用いて、ミリスケールサイズで大きい力を発生する、全く新しいATP駆動型分子人工筋肉の力学特性をより効率的に評価する測定環境を構築した。 昨年度構築した、分子人工筋肉の発生力をより高精度に実時間計測できる微小力センシング法により、分子人工筋肉の微小力を計測評価し、力学機能を創発する構造の制御条件を調査した。本研究により、実験系と計測評価系を構築することで、分子機械融合マイクロシステムの力学機能創発と分子サイバネティクスの学理創出の可能性、構造を制御し、運動機能を発現させる制御則を見出す可能性を示した。
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