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2010 年度 実績報告書

K中間子実験における検出器計数率耐性の向上のための基礎開発

公募研究

研究領域フレーバー物理の新展開
研究課題/領域番号 22011009
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

野村 正  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (10283582)

キーワード素粒子実験 / K中間子稀崩壊 / 高計数率 / 光子検出器 / 荷電粒子検出器 / 大強度陽子加速器施設J-PARC
研究概要

本研究の目的はK中間子稀崩壊実験において、中性ビーム中に導入する検出器の性能を向上するための基礎開発を行なうことである。
中性K中間子が中性パイ中間子と二つのニュートリノに崩壊する過程の研究は素粒子標準模型の検証とそれを超える物理の探求にインパクトを持つ。稀現象なので大強度ビームが必要とされ、高計数率環境下でも検出器性能を保つことが実験感度向上の鍵となる。本計画ではエアロジェルのチェレンコフ発光を利用した光子検出器、低物質量の荷電粒子検出器に焦点を絞って基礎開発を行ない、将来の高感度化に向けた技術確立をめざす。特に同型の検出器について過去の試験で明らかになった改良のポイントを中心に増強を目指す。
平成22年度はシミュレーションを利用した光子検出器デザインの最適化、荷電粒子検出器プロトタイプ機の製作、および、中性ビーム下での動作試験を行なった。大強度陽子加速器施設J-PARCでの実験において、大量の中性粒子を含むビーム領域で安定かつ高性能で動作する検出器開発を手がけ、光子検出器については計数率を分散化できるデザインを考案して実際の中性ビームを使って性能を評価した。現段階では高計数率下においても性能劣化は見られず、また、将来のさらなる大強度化にも対応できる見込みを示すことができた。また、荷電粒子検出器では実証のためのプロトタイプ機を製作し、合わせて、読み出しに用いる高速アンプを開発し、基礎試験を行なった。デバイス単体では十分な性能を得られることが確認でき、また、荷電粒子ビームでの性能評価では非常に高い検出効率を示すことができた。これにより今後の中性ビーム下での動作に向けた最適化の材料とすることができている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] KOTO実験KLビームラインのビーム粒子の測定(1)-ビーム光子の測定2011

    • 著者名/発表者名
      京都大学・前田陽祐
    • 学会等名
      日本物理学会第66回年次大会
    • 発表場所
      新潟大学(震災により中止されたが発表は成立)
    • 年月日
      2011-03-26
  • [学会発表] KOTO実験のための荷電粒子検出器の性能評価2010

    • 著者名/発表者名
      京都大学・前田陽祐
    • 学会等名
      日本物理学会2010年秋季大会
    • 発表場所
      九州工業大学戸畑キャンパス
    • 年月日
      2010-09-14

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公開日: 2012-07-19  

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