公募研究
近傍超新星母銀河において超新星の性質と発生環境の星生成史との関係を局所的に調べることが本研究の目的である。詳細検討を行ったところ、15バンドの可視撮像に加えUバンドおよび近赤外線でも撮像を行うと誤差を小さくできることがわかった。また信号雑音比も、対象領域内でS/N=40を超える必要がある(橋場康人学部卒業研究)。そこで15色カメラの母銀河観測は2年目にもちこし、替わりに2年目に予定していたエレクトロニクスの改良を進め、読出し雑音の軽減を図った。エレクトロニクスは木曽観測所のカメラを使って試験観測を行い改良していき、最終的なモデルがほぼ完成した(加藤拓也修士論文)。23年度に15色カメラのエレクトロニクス改修の完了と観測を行う予定である。同時にチリのMiniTAO望遠鏡のカメラANIRによる観測準備を進めた。平行して、UH88望遠鏡に取り付けられた面分光観測装置SNIFSを用いて、視野は6秒角しかないが、輝線や吸収線を用いた短いタイムスケールの星生成史を調べ始めた。現在20母銀河の観測を終え、解析中である(Kuncarayakti博士課程研究)。またSDSSのデータから銀河系の星の種族の分布や運動の研究も国際共同研究ですすめた(Bond et al.)。SDSSのカメラのバンド形状については、経年変化も含めた精度の高い測定結果を発表した(Doi et al.)。さらにIa型超新星による観測的宇宙論的測定のまとめを国際共同研究で進め、遠方の超新星を含む最新の測定結果を発表した(Amanullah et al.)。
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The Astronomical Journal
巻: Vol.139, Issue 4 ページ: 1628-1648
The Astrophysical Journal
巻: Vol.716, Issue 1 ページ: 712-738
巻: Vol.716, Issue 1 ページ: 1-29