| 研究領域 | 分子高次系機能解明のための分子科学―先端計測法の開拓による素過程的理解 |
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| 研究課題/領域番号 |
22018006
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| 研究機関 | 青山学院大学 |
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研究代表者 |
鈴木 正 青山学院大学, 理工学部, 教授 (30251606)
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| 研究分担者 |
磯崎 輔 青山学院大学, 理工学部, 助手 (00520397)
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| キーワード | 励起分子 / 緩和過程 / 核酸塩基 / 超音速ジェット / レーザー分光 |
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| 研究概要 |
通常の核酸塩基は紫外光領域に吸収帯を持ち、光吸収によって生成した電子的励起状態は非常に速い熱的な失活、すなわち内部変換によって基底状態に戻ることが知られている。これは、DNA/RNA核酸塩基の自己防御機構と呼ばれている。これまで、チオおよびアザ置換核酸塩基の励起状態について詳細に検討を行ってきた結果、通常核酸塩基とは非常に異なる緩和過程を有していることが明らかとなった。チオ置換核酸塩基である4-チオチミジンは、通常核酸塩基と比べて極めて長波長側(UVA領域)に強いππ*励起状態による吸収帯が観測された。フェムト・ピコ秒過渡吸収法、ナノ秒過渡吸収法、時間分解熱レンズ法を用いて、チオチミジンは15psで励起三重項状態へ緩和していることが明らかとなった。一方、アザ置換核酸塩基の励起状態は、その電子状態によって緩和過程が大きく異なることも明らかとなった。つまり、nπ*が緩和過程に重要なドアウェイ状態になっていると考えられる。そこで、置換核酸塩基の構造および電子状態を詳細に調べるための超音速ジェット分光装置の組み上げを行うこととした。試料である置換核酸塩基は蒸気圧が極めて低いので、これを気化させるため200℃まで昇温できる試料噴射装置の開発が必要である。そこで、高温に耐え、かつ試料との反応性が低いポリイミド製のパルスノズルを設計、製作した。それに伴い、飛行時間型質量分析装置を組み合わせた多光子イオン化スペクトル測定装置を新規に製作し、動作確認を行った。
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