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2011 年度 実績報告書

コンデンシン結合による細胞周期特異的染色体構造の変化

公募研究

研究領域細胞周期フロンティア-増殖と分化相関
研究課題/領域番号 22019041
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

定塚 勝樹  基礎生物学研究所, 多様性生物学研究室, 助教 (40291893)

キーワード分子生物学 / 遺伝学 / 酵母 / ゲノム動態 / 染色体 / 細胞周期 / クロマチン / 細胞分裂
研究概要

遺伝情報を記録したクロマチンDNA繊維は、分裂期になると太くて短い分裂期染色体へとその形態が大きく変化する。染色体凝縮と呼ばれるこの過程は、複製された遺伝情報を正確に次世代の細胞に継承するために必要だが、そのメカニズムや凝縮した染色体の構造について不明の点が多い。真核生物で広く保存される蛋白質複合体のコンデンシンは、直接DNAに作用して染色体凝縮に役割を果たすと考えられている。モデル生物の出芽酵母で、コンデンシンは染色体上の(1)セントロメア、(2)腕部上では主にtRNA遺伝子部位、そして(3)リボソームRNA(rDNA)遺伝子繰り返し領域内にあるRFBに結合することがわかっている。
今年度、まずコンデンシンの結合をクロマチン免疫沈降法により、上記3種の結合を比較した。その結果、RFB(1コピー)への結合シグナルが最も強く、次にセントロメアへの結合シグナルがその約1/2、腕部上に散在するtRNAには極めて僅かな結合しかないことが判った。すなわち、RFBは最もコンデンシンが結合しやすい配列であることがわかった。次に、コンデンシンによる染色体凝縮のメカニズムを調べる目的で、染色体上のrDNA領域を完全に欠失した細胞(RFB配列を持たない)を用い、6番染色体腕部上に2つあるいは3つのRFBを約15kb間隔で挿入した。この細胞を使い、RFBへのコンデンシン結合に依って分裂期細胞では、腕部上に並んだRFB同士が相互作用することが、Chromosome Conformation Capture(3C)法によりわかった。この結果から、コンデンシンがDNAに結合することで、その結合部位同士が相互作用し、結果としてそれらの間のクロマチンが折りたたまれる事になる。これが染色体凝縮の素反応の1つであると考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] コンデンシンによるクロマチン折りたたみ2012

    • 著者名/発表者名
      定塚勝樹
    • 学会等名
      第29回染色体ワークショップ
    • 発表場所
      岩手県・仙台秋保温泉
    • 年月日
      2012-01-27
  • [学会発表] Condensin-dependent chromatin folding2011

    • 著者名/発表者名
      定塚勝樹
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会
    • 発表場所
      神奈川県・パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-12-15
  • [学会発表] コンデンシンによる染色体凝縮の分子機構2011

    • 著者名/発表者名
      定塚勝樹
    • 学会等名
      DNA複製・組換・修復ワークショップ
    • 発表場所
      福岡県・サンピア福岡
    • 年月日
      2011-10-27
  • [備考]

    • URL

      http://www.nibb.ac.jp/sections/evolutionary_biology_and_biodiversity/diversity/AssisProf/johzuka.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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