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2010 年度 実績報告書

オートファジーによる不良タンパク質の選択的分解機構ーアダプター仮説の検証

公募研究

研究領域タンパク質社会の研究の総合的推進
研究課題/領域番号 22020023
研究機関大阪大学

研究代表者

藤田 尚信  大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (00506496)

研究分担者 森田 英嗣  大阪大学, 微生物病研究所, 特任助教 (70344653)
キーワードオートファジー / アダプター分子 / 分解
研究概要

現在、易凝集性タンパク質や病原性微生物などのオートファジーの選択的基質は、p62などのアダプタータンパク質を介してオートファゴソーム局在タンパク質LC3と結合し、選択的に分解されると考えられているが(アダプター仮説)、十分に証明されていない。選択的オートファジーにおけるアダプター仮説を検証する為に、p62のノックアウトが選択的オートファジーに与える影響を検討したところ、野生型の細胞と比較して有意な差は見られなかった。さらにオートファジータンパク質LC3が選択性に重要であるかどうか、Atg3ノックアウト細胞とAtg4B変異体過剰発現細胞を用いて検討した。これらの細胞ではLC3の機能が完全に阻害されているが、予想に反して、LC3よりも上流で機能する他のオートファジー関連タンパク質は基質上に局在した。これらの結果は、選択的な基質認識にp62-LC3間の相互作用以外の寄与があることを示唆している。これまでの研究から、Atgタンパク質群は6つの機能的なユニットを構成すると考えられている。どのユニットが基質の認識に重要なのか検討する為に、各種ATG遺伝子欠損細胞にGFPを付与したAtgタンパク質を発現させ、それらの基質上への局在化の階層性を検討した。その結果、LC3ではなくULK1複合体やAtg9L1と呼ばれる因子が最も上流で機能していると考えられる結果を得た。現在、これらの因子が選択的基質を認識する機構を明らかにするため解析を進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Ubiquitination-Mediated Autophagy Against Invading Bacteria2011

    • 著者名/発表者名
      Fujita N, Yoshimori T.
    • 雑誌名

      Curr.Opin.Cell Biol.

      巻: (掲載確定・印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Combinational soluble N-ethylmaleimide-sensitive factor attachment protein receptor proteins VAMP8 and Vtilb mediate fusion of antimicrobial and canonical autophagosomes with lysosomes.2010

    • 著者名/発表者名
      Furuta N, Fujita N, Noda T, Yoshimori T, Amano A.
    • 雑誌名

      Mol.Biol.Cell

      巻: 21 ページ: 1001-1010

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Autophagosomes can support Yersinia pseudotuberculosis replication in macrophages.2010

    • 著者名/発表者名
      Moreau K, Lacas-Gervais S, Fujito N, Sebbane F, Yoshimori T, Simonet M, Lafont F.
    • 雑誌名

      Cell Microbiol.

      巻: 12 ページ: 1108-1123

    • 査読あり
  • [学会発表] 感染微生物に対するオートファジーの分子機構2010

    • 著者名/発表者名
      藤田尚信、吉森保
    • 学会等名
      Biochemistry and Molecular Biology 2010
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(招待講演)
    • 年月日
      2010-12-09
  • [備考]

    • URL

      http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/yoshimori/jp/achievement/010/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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