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2010 年度 実績報告書

胚中心でのIgβ発現量に依存する新規なB細胞選択経路の解析

公募研究

研究領域免疫系自己-形成・識別とその異常
研究課題/領域番号 22021024
研究機関京都大学

研究代表者

疋田 正喜  京都大学, 医学研究科, 教授 (60228715)

研究分担者 藤堂 景史  京都大学, 医学研究科, 研究員 (50452561)
キーワード免疫学 / 遺伝子 / 動物 / 病理学 / ゲノム
研究概要

個体レベルの免疫システムがどのような分子機構で構築されているのかを明らかにすることは、免疫疾患に対する医学的な応用を考える上でも非常に重要であると考えられる。また、種々のシグナル分子がこのような免疫システムにおいて最も基本的なコンポーネントとして働いているのは明らかである。しかし、これらのシグナル分子による細胞レベルの応答制御が個体レベルの免疫システムをどのように実現しているのかという問題については、多くのアプローチがなされてきたが依然として不明な点が多く残されている。中でも、侵入抗原に対して効果的な免疫応答を行うための抗原特異的B細胞の正の選択や自己応答性細胞を除去するための負の選択に関する分子機構については不明な点が多く残されている。
これまで、免疫応答にけるリンパ球選択の場である胚中心でのシグナル分子の発現様式について詳細な検討を行い、B細胞がすべての分化過程で恒常的に発現していると考えられているIgβが胚中心において顕著に発現低下していることを見出してきた。そこで本年度においては、これらの新規な知見をもとに、今まで抗原による架橋シグナルの強弱という単純なメカニズムで説明されてきたリンパ球の選択機構に実際には精緻な制御メカニズムがあることを明らかにすることを試みた。
本年度においては、胚中心におけるIgβの発現量の低下が、IgM型の抗原受容体の発現を低下させる原因の一つになっていることを明らかにした。加えて、in vivoの胚中心における未知な正の選択・負の選択過程が存在することを明らかにするために、Igβトランスジェニック(Tg)マウスを作製した。当該Tgマウスにおいては期待どおりB細胞においてIgβの発現が高まっていることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Ca^<2+> influx and protein scaffolding via TRPC3 sustain PKCβ and ERK activation in B cells.2010

    • 著者名/発表者名
      疋田正喜, 他10名
    • 雑誌名

      J.Cell.Sci.

      巻: 123 ページ: 927-938

    • 査読あり
  • [学会発表] IgG1 memory B cell compartment undergoes qualitative alteration after its initial generation early in the immune response2010

    • 著者名/発表者名
      疋田正喜, 他4名
    • 学会等名
      14th International congress of immunology
    • 発表場所
      神戸市、神戸国際展示場
    • 年月日
      2010-08-26

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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