公募研究
1.無菌飼育下RAG-2-/-コロニーを作製し、4週令時にH.hのみを感染させ、その後の腸内フローラとして安定化を確認した。2.しかし、経過中に大腸炎を発症することはなかった。3.1.で作製された無菌化およびH.h単独感染RAG-2-/-マウスの脾臓、小腸、大腸に存在するマクロファージ、樹状細胞、NK細胞の活性化状態をFACSにて検討したところ、マクロファージ、樹状細胞の活性化および、IFN-g産生性のLin(-)IFN-g産生LT-like細胞の増加を認めた。4.上記に基礎検討ののち、無菌化およびH.h単独感染RAG-2-/-マウスへ同型C57BL/6マウスから分離したCD4^+CD45RB^<high>T細胞を移入したところ、両者とも大腸炎を発症しなかった。5.一方、SPF化RAG-2-/-マウスへH.hを感染させ、CD4^+CD45RB^<high>T細胞を移入したところ、非感染SPFRAG-2-/-マウスに比較し、著明な大腸炎を発症した。以上のことから、H.h単独では慢性大腸炎を惹起することができず、他の腸内細菌との共生が必要であることを明らかとした。また、腸炎惹起性のLT-like細胞の存在を明らかとし、今後、その性状を詳細に明らかとしたい。一方、H.mulidanam菌は単独で大腸炎を発症することを現在、確認中であり、H.hとH.mulidanumの相違について詳細に明らかにする予定である。
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