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2010 年度 実績報告書

単一NV中心における多量子ビット化へ向けた研究

公募研究

研究領域量子サイバネティクス - 量子制御の融合的研究と量子計算への展開
研究課題/領域番号 22102502
研究機関大阪大学

研究代表者

水落 憲和  大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (00323311)

キーワード量子情報
研究概要

ダイヤモンド中の単一窒素-空孔複合体(NV)中心のスピンの特徴は、固体中のスピンにも関わらずイオン・原子などの微視的系に匹敵する優れたスピンコヒーレンス特性を持ち、光により検出・操作することが可能な点である。近年、水落らは特に^<13>Cの核スピンに注目し、複数量子ビット系の実現と優れた量子ビット操作性を示してきた。本研究ではこれまでの研究を発展させ、NV中心による量子レジスタ内及び量子レジスタ間の多量子ビット化を目指している。本研究は主に現有設備である共焦点レーザー顕微鏡にパルス磁気共鳴装置を加えた単一スピン操作・検出システムにより行った。大まかな分類としては量子レジスタ内と量子レジスタ間での多量子ビット化について研究を計画していた。量子レジスタ内での多量子ビット化はNV中心に近接した核スピンを用いて行った。核スピンとしてはNV中心に近接した13Cにより行った。量子レジスタ内で複数量子ビットを持ったNV中心による量子情報処理実証の研究としては、核スピンを2つと電子スピン1つからなる3量子ビット系において、量子中継に必要となるベル状態測定という基本動作の実証実験を行った。これまで固体においては実証されておらず、しかも室温でなされたことは重要である。量子レジスタ間での多量子ビット化ではナノ構造を持つ基板やナノ粒子等を用いた空間制御に関する試料準備を順調に進めていた。次年度にそれらを用いた実験を進める予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 2050年のダイヤモンド将来展望2011

    • 著者名/発表者名
      水落憲和, 他10名
    • 雑誌名

      ニューダイヤモンド

      巻: 100 ページ: 52-65

  • [雑誌論文] ダイヤモンド中の単一スピン制御2010

    • 著者名/発表者名
      水落憲和
    • 雑誌名

      電子スピンサイエンス

      巻: 8 ページ: 30-35

  • [学会発表] ダイヤモンド中の単一NV中心による室温でのベル測定の実験研究2011

    • 著者名/発表者名
      水落憲和, 他6名
    • 学会等名
      日本物理学会第66回年次大会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2011-03-25
  • [学会発表] ダイヤモンド中の単一NV中心への光量子状態転写の理論2011

    • 著者名/発表者名
      力武克彰, 水落憲和, 小坂英男
    • 学会等名
      日本物理学会第66回年次大会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2011-03-25
  • [学会発表] ダイヤモンド中の単一NV中心の高機能化・高特性化2010

    • 著者名/発表者名
      水落憲和
    • 学会等名
      応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      長崎(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-15
  • [学会発表] ダイヤモンドスピントロニクス2010

    • 著者名/発表者名
      水落憲和
    • 学会等名
      国際高等研究所「ナノ物質量子相の科学」10年度第2回研究会
    • 発表場所
      京都(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-10

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公開日: 2012-07-19  

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