研究領域 | プラズマとナノ界面の相互作用に関する学術基盤の創成 |
研究課題/領域番号 |
22110502
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
白井 肇 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (30206271)
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キーワード | 局所酸化 / ナノ結晶Si / プラズマCVD / ナノ結晶成長の位置制御 / 太陽電池 / 塩素系原料 / AFM |
研究概要 |
塩素系(SiH_2Cl_2/H_2)プラズマCVD法によるた微結晶シリコン(μc-Si:H:Cl)成長初期過程の反応圧力、高周波電力、流量比、基板温度、高周波電力のオン・オフ比を変化させてsi基板上のナノ結晶Si(nc-Si)ドットを形成した。その結果nc-Siのサイズおよび密度分布制御に成功した。そこでnc-Si成長の位置制御を呂的に原子間力顕微鏡(AFM)のコンタクトモードによる局所酸化を利用して10-50μm(5×5)サイズの酸化領域を格子状に形成し、1辺の格子サイズを変化させてその上にSi製膜を行うことでnc-Siドットの形成状態を観察した。その結果1)1辺の格子サイズが小さい程c-Si領域にSiが形成される確率が低く、サイズが大きくなるにしたがってその確率は増大することがわかった。2)コンタクトモードで水を用いて酸化した幅5μmのSiO_2ライン上にはSiの膜は形成されなかった。3)Si/SiO_2境界領域では、膜がSi領域に偏析されやすく、SiO_2上への付着は見られなかった。以上の結果からSi表面の局所酸化を利用することで、Si成長領域を制御できることを明らかにした。以上の結果は、塩素系前駆体の反応性に起因するもので従来のSiH_4系との相違が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
太陽電池性能におけるSiナノ粒子の効用を明らかにするための取り組みに関して、ドット密度・位置制御の効用をより明らかにすることが必要であり、現在継続して実験をおこなっている。
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今後の研究の推進方策 |
ナノ結晶Siの導入法に関して、より簡便で且つプラズマを利用したことによる優位性を明確にするためのアイデアが必要である。基礎的検討からC-SiとSiO_2上のSi前駆体の付着の差を利用して位置制御できることが明らかになったが、局所的な制御であり、大面積で実現するためにはナノ粒子の導入等との融合が今後の展開に有効であることから、系統的にナノ粒子を導入して上記の実験を推進していくことを予定している。
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