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2011 年度 実績報告書

誘電泳動集積ナノ電極を用いたナノ界面バイオプラズマ生成デバイスの開発

公募研究

研究領域プラズマとナノ界面の相互作用に関する学術基盤の創成
研究課題/領域番号 22110510
研究機関九州大学

研究代表者

末廣 純也  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (70206382)

キーワード誘電泳動 / バイオプラズマ / ナノ界面 / 発光分析 / 細菌検出
研究概要

プラズマとナノ界面の相互作用を調べるためには、安定したナノ界面プラズマを所定の空間に再現性良く発生させる技術が不可欠である。これまでにも、液体中の微細気泡や気相中の微小液滴を用いたマイクロプラズマの発生技術と応用が検討されている。しかし、これら従来の方法では、プラズマの発生空間が気泡や液滴の運動に伴い移動するため、プラズマのパラメータが不安定となりやすく、またその診断も困難となるなどの問題点がある。本研究の目的は、筆者がこれまでに研究してきた誘電泳動によるバイオ・ナノ物質の操作技術を応用して、ナノ界面バイオプラズマを所定の空間に再現性良く発生させるデバイスを開発することである。提案するナノ界面バイオプラズマ発生デバイスは以下のような特徴を有している。
1. 空間安定性: プラズマの発生位置が電極先端に固定されるので、プラズマ診断が容易となる。
2. 簡易: 小型で安価な装置(マイクロ電極、小型パルス電源)のみでナノ界面プラズマを発生できる。
3. 迅速: 誘電泳動捕集に要する時間は数分程度であり、その後パルス電圧を印加すれば直ちにプラズマを発生できる。
4. 多様性: 電極に用いるナノ物質やプラズマ化する生体物質は自由に選ぶことができる。
最終年度にあたる平成23年度は、前年度に達成したナノ界面バイオプラズマ発生デバイスの動作原理検証に基づき、これを更に発展させてカーボンナノチューブを予め誘電泳動集積したマイクロ電極を用いたプラズマ生成の実証実験を行った。主な結果は以下の通りである。
・カーボンナノチューブを予め誘電泳動集積したマイクロ電極に大気圧空気中で高周波電圧(150V,10kHz)を印加することで安定した大気圧プラズマを発生させることができた。
・プラズマはカーボンナノチューブの近傍でのみ発生し、カーボンナノチューブの電界集中効果によってプラズマ発生位置を制御できることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画当初に提案した、「誘電泳動によるバイオ・ナノ物質の操作技術を応用して、ナノ界面プラズマを所定の空間に再現性良く発生させるデバイス」を実際に作製し、その動作を実証することができた。

今後の研究の推進方策

開発したナノ界面バイオプラズマ生成デバイスの応用分野の開拓。例えば、細菌やウィルスなどの生体関連物質の高感度検出などへの応用が期待できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 細菌の放電プラズマ発光スペクトル検出法の基礎検討2011

    • 著者名/発表者名
      中野道彦、末廣純也
    • 学会等名
      第64回電気関係学会九州支部連合大会
    • 発表場所
      佐賀大学
    • 年月日
      2011-09-26
  • [備考]

    • URL

      http://hv.ees.kyushu-u.ac.jp/Lab-e/index.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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