変性構造転移による膜蛋白質シグナル伝達機構の固体ＮＭＲによる解明

2011 年度 実績報告書

• 研究領域: 天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現
• 研究課題/領域番号: 22113512
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 藤原 敏道 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (20242381)
• キーワード: 核磁気共鳴 / 膜蛋白質

研究概要

ppR二量体および ppR・pHtrII複合体など膜蛋白質の変性領域について固体ＮＭＲ法で解析を行った。その複合体の試料調製で、必要な数mgの安定同位体標識試料を作り、機能のある状態で脂質二重膜へ再構成した。対象の分子量が約10万と大きく、NMR感度が十分でないため、固体ＮＭＲの新しい非線形サンプリングなどの手法で分解能・感度を向上させる。構造解析では、ＮＭＲプロテオミクス研究や計算機科学の最先端の技術として、データベースに基づくＮＭＲスペクトルシミュレーション法と脂質膜を考慮したレプリカ交換動力学法を組み合わせて利用した。この方法論を確立した。複合体を活性状態に転移させるために、超伝導磁石内のＮＭＲ試料に光照射できるよう装置を改造すした。特にpHtrIIの水溶性領域の天然変性構造の変化に注目してＮＭＲ測定するために、Ｊ結合相関に基づく高速試料回転多次元ＮＭＲ法や電子スピンとの距離測定法も開発して応用した。

現在までの達成度 (区分)

理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Secondary Structural Analysis of Proteins Based on 13C Chemical Shift Assignments in Unresolved Solid-State NMR Spectra Enhanced by Fragmented Structure Database (2013)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Ikeda, Ayako Egawa, and Toshimichi Fujiwara
  • 雑誌名: J. Biomol. NMR, 巻: 55 ページ: 189-200
  • 査読あり
• [雑誌論文] Helium-Cooling and -Spinning Dynamic Nuclear Polarization for Sensitivity-Enhanced Solid-State NMR at 14 T and 30 K (2012)
  • 著者名/発表者名: Yoh Matsuki, Keisuke Ueda, Toshitaka Idehara, Ryosuke Ikeda, Isamu Ogawa, Shinji Nakamura, Mitsuru Toda, Takahiro Anai, Toshimichi Fujiwara
  • 雑誌名: J. Magn. Reson. 巻: 225 ページ: 1-9
  • 査読あり
• [雑誌論文] Combined use of replica-exchange molecular dynamics and magic-angle-spinning solid-state NMR spectral simulations for determining the structure and orientation of membrane-bound peptide (2011)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Ikeda, Tomoshi Kameda, Erisa Harada, Hideo Akutsu, and Toshimichi Fujiwara
  • 雑誌名: J. Phys. Chem. B 巻: 115 ページ: 9327-9336
  • 査読あり
• [学会発表] 固体NMR法を用いた生理的環境での膜蛋白質pHtrIIの構造解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 江川文子，池田恵介，Lili Mao，林こころ，児嶋長次郎，井上正順，藤原敏道
  • 学会等名: NMR討論会
  • 発表場所: 名古屋ウインク愛知
  • 年月日: 20121108-20121111
  • 招待講演
• [学会発表] Automated Signal Assignment and Secondary Structural Analysis of Non-Crystalline Proteins by Fragment-Based Solid-State NMR Spectral Reconstruction (2012)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Ikeda, Ayako Egawa, Kokoro Hayashi, Chojiro Kojima, Toshimichi Fujiwara
  • 学会等名: NMR討論会
  • 発表場所: 名古屋ウインク愛知
  • 年月日: 20121108-20121111
  • 招待講演
• [備考] 蛋白質研究所機能構造計測学研究室
  • URL: http://www.protein.osaka-u.ac.jp/biophys/