研究概要 |
人間らしいロボットを実現するには,ロボットの容姿だけでなく振る舞いも重要であることから,アンドロイドロボットを対象に動作,振る舞いの生成方法について研究を行った.人間らしい動作をゼロから生成することは困難であることから,モーションキャプチャによって取得した人間の上半身動作を用いる.収集した動作データベースを用いることで,人間らしさを維持するが,インタラクション中に必要な応答性が失われてしまう.そこで,人間の問いに対する動作の応答性を向上させるため,各モーションデータが遷移できるようにモーショングラフを作成した.モーショングラフは,コンピュータグラフィックス等で用いられる手法であるが,本研究では,ロボットに適用するということで,自己干渉等が起らないように計算している. また,表情に関しても人間らしい表情が再現できる必要があるため,アクトロイドロボットの顔動作の計測を行った.上半身の動作と異なり,表情の変化を各アクチュエータに対応づけることが困難となっている.そこで,表面の皮膚が各アクチュエータによってどのように動作するのか,顔表面に再起反射性マーカを貼り,モーションデータの収集し,解析を行った.さらに,ロボットの注視行動をより人間に近づけるため,人の眼球と頭部運動の分担比を実装した. これらの機能を実際にアンドロイドロボットに実装し,音声入力に対して応答する受付案内ロボットとしてインタラクションへの効果を実験にて評価した.
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