InGaN量子井戸エピタキシャル構造を用いた青色単一波長半導体レーザについては、リッジ構造に周期的に溝を形成した周期スロットレーザと、リッジ構造の両側にDFBグレーティングを形成したLaterally Coupled DFBレーザを作製した。前者は活性領域に電流注入しながら周期スロット領域への注入電流を変化させることで、0.55 nmの波長可変範囲にわたってサイドモード抑圧比26 dB以上の単一モード発振が得られ、青色領域で初めて波長可変単一モードレーザの実現に成功した。後者からは出力光パワー300 mW以上の単一モード発振が得られ、波長可変特性はないものの目標波長の近く(波長差1 nm以下)で発振するレーザが作製できることがわかった。 またテーパ型半導体光増幅器については、大電流の注入が可能なp側電極の作製プロセスを確立し、電極長および出射端幅の異なる種々の電極形状のデバイスを作製した。3 Aまでの電流注入が可能になったものの、位置合わせ精度不足でレーザ光をデバイス導波路に効率よく結合させることができず、良好な光増幅特性は得られなかった。高精度の位置合わせが可能なピエゾステージを用いることで、問題を解決する。
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