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2022 年度 実績報告書

主体感の精度向上のための認知リハビリテーションの開発と臨床応用

公募研究

研究領域身体-脳の機能不全を克服する潜在的適応力のシステム論的理解
研究課題/領域番号 22H04781
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

前田 貴記  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40296695)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
キーワードsense of agency / schizophrenia / mood disorder / occupational dystonia / cognitive rehabilitation
研究実績の概要

神経疾患・精神疾患において異常な状態にある心身機能を「回復」させるために、主体の意識・アウェアネスのレベルからトップダウンに神経系にはたらきかけ、神経系の再編成を通じて、心身機能の超適応を促通する方法の確立を目指して研究を進めている。具体的アプローチとしては、「主体感:Sense of Agency(SoA)」の精度を向上させるための認知リハビリテーション方略(Agency Tuning)を用いて、臨床研究を進めている。主体感という、人間が環境に適応して生きていくための基盤となる意識・アウェアネスの精度を向上させることにより、疾患横断的に心身機能を「回復」させることを目指している。なお、Agency Tuningのためのアプリケーションである『Agency Tuner』については、より難易度の高いversion(『Agency Tuner for Artists』)を作成し、職業性ジストニア(イップスなど)をターゲットとした研究も開始している。また、これまでは、時間バイアスを導入したSoA研究を進めてきたが、空間バイアスを導入したSoA課題を新たに作成し、統合失調症などの精神疾患において、時間バイアスによるSoA課題と、空間バイアスによるagency課題とで、異常パターンの違いがあるのかどうかについても検討している。さらに、気分状態(mood)のモニタリングシステムを開発し、Agency Tuningによる介入が、他の心身機能の回復にまで汎化されるかどうか、検証を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍における感染制御の観点から、行動実験の被験者のリクルートには、やや進捗の遅れがある。

今後の研究の推進方策

コロナ感染症も、5類相当となるため、今後、被験者のリクルートを推進していく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] スマートフォンログに基づくwell-being 指標と下位尺度の推定2023

    • 著者名/発表者名
      濱谷尚志, 山本直樹, 荒川大輝, 檜山聡, 姚文昊, 上西康平, 太田順, 寺澤悠理, 沖村宰, 前田貴記
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: 64 ( 1 ) ページ: 134-144

    • 査読あり
  • [学会発表] 自我障害に現れる他者の問題:他者とは誰れか?2022

    • 著者名/発表者名
      前田貴記
    • 学会等名
      日本精神病理学会 第45回大会
    • 招待講演
  • [図書] 精神医学領域の論文を読みこなすキーワード1002023

    • 著者名/発表者名
      前田貴記(共著)
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      新興医学出版社
    • ISBN
      9784880028866
  • [備考] 慶應義塾大学医学部精神神経科 精神病理学研究室

    • URL

      http://psy.keiomed.jp/byouri.html

  • [備考] 慶應義塾大学医学部精神神経科 計算論的精神医学研究室

    • URL

      http://psy.keiomed.jp/computation.html

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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