研究領域 | 「生命金属科学」分野の創成による生体内金属動態の統合的研究 |
研究課題/領域番号 |
22H04818
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
平山 祐 岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (10600207)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | イメージング / 蛍光プローブ / ヘム / 鉄イオン / オミクス解析プローブ |
研究実績の概要 |
我々は、生体内の鉄Feに着目し、「鉄の生体内動態の可視化とその代謝機構解析」を可能にする新たなケミカルツールの開発を行なっている。本公募研究においては、細胞小器官で機能する鉄(II)イオンおよびヘム選択的蛍光検出プローブの開発と、生体組織で使える生体分子修飾プローブの開発研究が進行中である。 まず、生体分子修飾プローブについては、組織イメージングとコンディショナルプロテオミクスの両方に利用可能なものの開発を目指した。その結果、現在のところ、ヘム選択的に活性化され、タンパク質修飾反応が起こる新規プローブの開発に成功した。本プローブを使ったプロテオミクス実験では、ヘムの合成誘導依存的な細胞内タンパク質修飾が起こり、ミトコンドリアタンパク質がヒットする結果となった。ヘム合成がミトコンドリアで起こることから、これは合理的な結果である。さらに、本プローブを組織イメージングへと応用し、ヘム合成を誘導したマウス脳組織での蛍光イメージングを実施したところ、ヘム合成により有意に蛍光強度が上昇し、組織でのイメージングが可能であった。 一方、鉄(II)イオンに応答する生体分子修飾プローブの開発も開始したが、現在のところ十分な応答性を持つものが得られていない。これに加えて、生細胞イメージング用の鉄(II)イオン検出プローブの開発を実施しており、ごく最近、Halo-tag技術を用いた細胞内局在型イメージングプローブの開発に成功した。今後、局在小器官のバリエーションを増やしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記実績で述べたとおり、ヘムの組織イメージングプローブの開発については予定よりも進んでいる一方、鉄(II)イオンの組織イメージングプローブについてはやや開発が遅れている。これらを総合して、全体としては順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
現在の進捗状況を踏まえ、ヘム組織イメージングプローブの開発を引き続き進めるするとともに、鉄(II)イオンの組織イメージングプローブの開発を加速し、期間終了時までに完成させる。
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