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2023 年度 実績報告書

多能性幹細胞の分化制御機構の情報物理学的解析

公募研究

研究領域情報物理学でひもとく生命の秩序と設計原理
研究課題/領域番号 22H04849
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

吉田 純子  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (30769196)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
キーワード分化異常 / ライブセルイメージング / 順遺伝学 / 遺伝子制御ネットワーク解析 / 分化抵抗性 / ES細胞 / ゲノム三次元構造解析 / 1細胞RNA-seq解析
研究実績の概要

本研究では、マウス多能性幹細胞がどのようにして未分化状態から分化状態へと遷移していくのかを、情報物理学的に解析することを目的としている。この目的を達成するために、「分化刺激を与えれば100%の細胞が分化する野生型ES細胞」と「分化刺激を与えても未分化状態の細胞が出現し続ける変異型ES細胞」を、(1) 1細胞RNA-seq (2) ライブセルイメージング (3) Micro-C法によるゲノム三次元構造解析の3種類の方法を用いて比較する(詳細は後述)ことで、正常な多能性幹細胞の分化制御機構を理解することを目指した。
(1)野生型ES細胞と変異型ES細胞の分化誘導前と分化誘導後の1細胞RNA-seqを行い、trajectory解析を行うことで、野生型ES細胞と変異型ES細胞の運命を分ける鍵となる転写因子として、Gata4とTを同定した。
(2) (1)で同定した転写因子に蛍光タンパクをノックインし、分化誘導前後の発現量の推移をライブセルイメージングによって定量・比較し、数理モデルを構築することを試みた。しかし予想以上にES細胞の長期ライブセルイメージングに苦慮し、現在もライブセルイメージング用のデバイスを検討する等の実験を進行中である。
(3) (1)の遺伝子発現の背後に存在しているクロマチン構造を調べるために、野生型ES細胞と変異型ES細胞の分化誘導前と分化誘導後のMicro-C解析を行い、野生型および変異型それぞれに特異的なクロマチン構造を抽出することを試みた。その結果、変異型ES細胞では分化誘導の前でも後でもTADと呼ばれるループ構造が野生型ES細胞に比べて巨大化しており、そのためにTADの総数が減少していることが判明した。このことにより、ゲノム全体の揺らぎに大きな変化が生じている可能性があると考え、今後ヌクレオソームの1分子イメージング等を行い、検証していきたいと考えている。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2024-12-25  

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