研究領域 | 「当事者化」人間行動科学:相互作用する個体脳と世界の法則性と物語性の理解 |
研究課題/領域番号 |
22H05212
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小池 進介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10633167)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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キーワード | 偏見 / 思春期 / メタ認知 / コホート / 縦断研究 |
研究実績の概要 |
本研究では精神疾患へのスティグマ形成過程を解明することを目的とし、population neuroscience Tokyo TEEN Cohort (pn-TTC) およびTTC世帯全員調査の縦断データを用いて、①思春期発達とスティグマ変化の関連、②TTC思春期本人のスティグマ形成過程に影響を与える個人(両親、兄姉)と集団(家族平均)のスティグマとの関連、③TTC思春期本人が弟妹のスティグマ形成に影響を与える可能性の検討を行う。①~③を総合し、④個体―個体相互作用ループ、個体―世界相互作用ループを統計学的に解くとともに、⑤当該研究領域のコンセプトである法則性と物語性、内在化と当事者化を用いて精神疾患へのスティグマ形成過程を説明するモデルを提唱することを目的とする。 本年度はおおむね計画通り進捗し、pn-TTCで実施した世帯全員調査(380世帯、のべ1,201名)を用いて、RIBS-J future score(精神疾患へのスティグマ意図)を世帯内で検討したところ、父>母>子(および同胞)の順でスティグマが高いことを示し、母子内での相関があることを見出した。また、成人(両親)についてはメタ認知とスティグマの関係を予備的に示した。フォロー調査はpn-TTC進捗の関係から、R5.7に実施することが決まり、現在準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究①②に関する解析は順調に推移しており、次年度論文投稿できる見込みである。研究③~⑤は、当初R5.4より計測予定であったが、計画班との議論によりR5.7に実施することとなった。準備は順調に進めており、計画の遅れはほぼない。
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今後の研究の推進方策 |
研究①②の成果を論文化し、研究③~⑤を遅滞なく進める。
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