公募研究
昨年度にベースラインとして実施した疫学調査で収集したマラリア感染、環境因子等のデータに基づき、シチズンサイエンスアプローチによるリスクの参照データとなるマラリアリスク解析を行った。特に、別事業で展開した前向きコホートによる継続フォローアップ調査のデータを組み合わせることで、アウトカムとして感染頻度、寄与因子として家屋の素材や社会経済学的状況などを考慮したリスク評価が達成された。この解析から、特に、マラリア原虫種ごとに異なる感染頻度のリスクが存在することが明らかとなった。このことは、どの原虫種も等しく伝播の機会があるというこれまでの一般的な想定を基にすると、注目すべき現象といえる。その決定因子については、原虫の集団遺伝学的解析に基づく伝播環の理解などを通じて、引き続き検証を行っている。シチズンサイエンスアプローチの展開については、前年度に実施したproof-of-concept surveyの結果から、地域のマイクロな範囲でのリスク把握が可能であることを確認していたため、本年度は地域保健衛生担当官やコミュニティのオピニオンリーダーなどと、community health volunteer(CHV)を中心とした地域保健システムとの整合性を議論し、特にデジタルシステム化されたCHVのルーチン健康把握活動について聞き取りを行った。今後、介入試験としてさらなる規模の拡大と定量的な効果の検証、さらに他疾患への展開可能性を別事業で引き続き検証していくこととする。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2024 2023 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)
Trials
巻: 25 ページ: -
10.1186/s13063-024-07991-4.
Sci Rep
巻: 13 ページ: -
10.1038/s41598-023-38481-3.
巻: 24 ページ: -
10.1186/s13063-023-07372-3.