• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

生殖細胞の発生・分化においてヒストン修飾因子が果たす制御機構の解析

公募研究

研究領域生殖系列の世代サイクルとエピゲノムネットワーク
研究課題/領域番号 23013012
研究機関金沢大学

研究代表者

浅野 雅秀  金沢大学, 学際科学実験センター, 教授 (50251450)

研究分担者 成瀬 智恵  金沢大学, 学際科学実験センター, 助教 (30372486)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワード発生・分化 / 生殖細胞 / 始原生殖細胞 / ヒストン修飾 / 遺伝子改変動物
研究概要

HP1Y欠損マウスを用いた解析から,HP1γは減数分裂時の相同染色体の対合(Takada,Naruse,et al.,Development,2011)及びPGCの増殖(Abe et al.,Biol Reprod,2011)に重要な役割を果たしていることを明らかにして論文として発表した。24年度は転写抑制性ヒストン修飾H3K27me3の脱メチル化酵素Jmjd3の解析を中心に進めた。
Jmjd3欠損マウスは出生直後に致死となり,体軸形成に異常が認められた。体軸形成に重要な役割を担っているHox遺伝子群を中心に,定量RT-PCRやクロマチン沈降法を用いて,Jmjd3が体軸形成を制御するメカニズムを解析した。その結果,Jmjd3はHox遺伝子群に結合し,転写抑制マークのH3K27me3を脱メチル化することにより,一部のHox遺伝子群の発現をその発現開始時において制御していることを明らかにした(論文投稿中)。一方,Jmjd3欠損マウスの胎盤が過形成を生じることもわかった。Jmjd3欠損胎盤では胎盤特異的インプリント遺伝子群の発現が異常になっており,一部のインプリント遺伝子群の発現は,やはりJmjd3によるH3K27me3の脱メチル化で制御されていることを明らかにした(論文準備中)。Jmjd3欠損マウスは出生直後に致死であったので,生後の生殖細胞について解析することができなかった。そこでJmjd3-floxマウスと雄性生殖細胞で特異的にCreを発現するTNAP-Creマウスとを交配して,雄性生殖細胞特異的Jmjd3欠損マウスを作製したが,生殖細胞の異常は観察できなかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [学会発表] ヒストン脱メチル化酵素Jmjd3のゲノムインプリンティングにおける役割2012

    • 著者名/発表者名
      川口隆之, ら
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡県)
    • 年月日
      2012-12-12
  • [学会発表] 胎盤におけるヒストン脱メチル化酵素Jmjd3の解析2012

    • 著者名/発表者名
      川口隆之, ら
    • 学会等名
      第59回日本実験動物学会
    • 発表場所
      別府国際コンベンションセンター(大分県)
    • 年月日
      2012-05-25
  • [学会発表] マウスJmjd3の欠損はホメオティックトランスフォーメーションを引き起こす2012

    • 著者名/発表者名
      成瀬智恵, ら
    • 学会等名
      第59回日本実験動物学会
    • 発表場所
      別府国際コンベンションセンター(大分県)
    • 年月日
      2012-05-24
  • [学会発表] マウスJmjd 3欠損は脊椎後弯を引き起こす2012

    • 著者名/発表者名
      成瀬智恵, ら
    • 学会等名
      第6回日本エピジェネティクス研究会
    • 発表場所
      学術総合センター(東京都)
    • 年月日
      2012-04-15
  • [学会発表] Kcnqlクラスターにおけるヒストン脱メチル化酵素Jmjd3の役割2012

    • 著者名/発表者名
      川口隆之, ら
    • 学会等名
      第6回日本エピジェネティクス研究会
    • 発表場所
      学術総合センター(東京都)
    • 年月日
      2012-04-14
  • [備考]

    • URL

      http://asrc.w3.kanazawa-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2014-07-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi