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2012 年度 実績報告書

現生人類集団中に見られる絶滅古人類起源ハプロタイプより両者の混血と交替劇を探る

公募研究

研究領域ネアンデルタールとサピエンス交替劇の真相:学習能力の進化に基づく実証的研究
研究課題/領域番号 23101506
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

嶋田 誠  藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 講師 (00528044)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワード混血 / ハプロタイプ / 古代人 / 1000ゲノム / データベース / ネアンデルタール / 遺伝子系統樹
研究実績の概要

ネアンデルタールなど古代人の遺伝子配列はまだ限られており、現代人との交替劇で、両者の生得的な違いが果たした役割を把握するのは困難である。
そこで筆者は現代人集団のゲノム配列中に存在する、古代人由来ハプロタイプを利用することを考えた。比較的容易に利用可能なのは、既報の研究で、出アフリカ以後ユーラシアでの混血によって現代人に入り込んだ可能性が議論された、ハプロタイプ配列である。現代人14集団由来の1092個体の全ゲノムデータを解読した1000 Genomes Projectのデータに、既報古代人由来ハプロタイプが収録されているか探索することを通じて、全ゲノム領域から古代人由来ハプロタイプを選び出す基準を定めることを本研究の目的とした。
その結果、既報6ハプロタイプのうち5つのハプロタイプにおいて、1000 Genomesデータ中にその存在を特定した。さらに、それら候補ハプロタイプの遺伝子系統樹や標本個体の出身集団の解析、およびネアンデルタールゲノムやデニソバゲノム(古代人ゲノム)との照合を行った。その結果、本研究で現代人より特定されたハプロタイプは、アフリカ系集団での出現頻度が比較的低い点で、ユーラシアでの混血シナリオに合致した。ところが、遺伝子系統樹や古代人ゲノムとの照合の結果、2つのタイプがあることが判明した。一つは遺伝子系統的に古代人ゲノムと近く、しかも現代人ハプロタイプのクラスターの中に含まれているタイプである。もう一つは現代人クラスターから遠く離れ、しかも古代人ゲノムよりさらに古くから分岐した配列を有するタイプである。前者はネアンデルタールおよびその近縁由来と考えられるが、後者はネアンデルタールの時代以前の古代人集団に由来するハプロタイプと考えられる。ここで得られた知見に基づき、現代人ゲノムより一般的に古代人由来ハプロタイプを得るための基準を提唱した。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 図書 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Survival for All: Let’s Share Benefits and Hardships2012

    • 著者名/発表者名
      Shimada, Makoto K.
    • 雑誌名

      International Journal of Evolution

      巻: 1 ページ: 1

    • DOI

      doi: 10.4172/ievj.1000e103

  • [学会発表] 現代人ゲノム中に存在する古代人由来候補配列の起源と機能2013

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      科学研究費補助金新学術領域研究「交替劇」第6回研究大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2013-01-12 – 2013-01-14
  • [学会発表] An attempt to estimate the functional difference in haplotypes between archaic and modern humans. International Conference on Replacement of Neanderthals by Modern Humans2012

    • 著者名/発表者名
      Shimada, Makoto K.
    • 学会等名
      Testing Evolutionary Models of Learning (RNMH2012)
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2012-11-18 – 2012-11-24
  • [学会発表] 古代人由来ハプロタイプ配列の機能推定へ向けて2012

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      科学研究費補助金新学術領域研究「交替劇」第5回研究大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2012-04-14 – 2012-04-16
  • [図書] 青木健一編『交替劇』研究項目B01班2012年度研究報告書2013

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 総ページ数
      ?
    • 出版者
      現代人ゲノム中の古代人由来ハプロタイプの評価
  • [図書] Akazawa T et al. eds. RNMH Project 2010-2014. RNMH Project Series No. 0012012

    • 著者名/発表者名
      Shimada, Makoto K.
    • 総ページ数
      135
    • 出版者
      Unusual ancient haplotypes in modern human probe for archaic hominin admixture
  • [図書] RNMH Project 2010-2014. 001: 交替劇プロジェクト(編, 代表編者:赤澤 威)2012

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 総ページ数
      135
    • 出版者
      現生人類集団に見られる絶滅古人類起源ハプロタイプより両者の混血と交代劇を探る
  • [図書] 青木健一編『交替劇』研究項目B01班2011年度研究報告書2012

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 総ページ数
      109
    • 出版者
      現代人ゲノム中に報告された古代人由来ハプロタイプ
  • [備考] ネアンデルタールとサピエンス交替劇の真相: 学習能力の進化に基づく実証的研究

    • URL

      http://www.koutaigeki.org/

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公開日: 2018-02-02  

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