公募研究
理論研究グループの半導体ナノスピントロニクス材料のデザインの検証並びにナノスピンメモリデバイスの実現を狙いとして、スピノーダル分解を利用し、GaDyN、GaCrN、GaGdNというスピントロニクス材料による自己形成縦型ナノ量子細線、量子井戸構造の物性評価、また、スピンメモリデバイスの試作を行う。本研究の遂行にあたり、理論研究グループと情報交換し、研究目的の達成を図る。今年度以下のような研究結果が得られた。1. Si(111)基板上に成長したGaGdNナノロッドの面内配向性が良いことがわかった。2. GaGdN/GaN多重構造を持つナノロッドにすることによって、高濃度Gdを有するGaGdNナノロッドの作製ができ、磁化容易軸が成長方向に向いていることがわかった。3. Gdビーム照射によって、ナノロッドの高さがそろう傾向を持ち、スピノーダル分解によるものであると考えられる。4. GaGdN薄膜において、スピノーダル分解による自然超格子の形成を確認し、室温以上のブロッキング温度を持つことがわかった。
1: 当初の計画以上に進展している
今年度の予定している試料の作製及び物性に関する解析をすべて行い、予想以上の研究成果が得られた。
来年度は予定通りスピノーダル分解を利用し、今年度で得られた実験結果に基づき、デバイス構造を作製及び評価を進行していく予定である。
すべて 2011 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
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http://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/pem/