公募研究
ガンマ線バースト・極超新星の発生メカニズムは未解明なことが多く、極超新星の明るさを決定している56Niがいつ、どこで、どれだけ生成されているのか解明出来ていません。その原因は、コラプサーのダイナミクスをシミュレートするグループと、元素合成のシミュレーションを行っているグループがそれぞれ別個の計算をしており、ガンマ線バースト・極超新星の統一的な描像が描けていない点にあります。この状況を打開するため、本研究では極超新星に於ける56Ni生成問題をコラプサーのダイナミクスと絡めて研究するという、世界初の試みを展開します。これにより極超新星の56Niがいつ、どこで、どれだけ出来るかということを明らかにします。また、ガンマ線バーストジェット領域は高エントロピー領域となることが期待されますので、R-process元素合成が起こる可能性を検証します。本年度は、原子核ネットワークを流体コードに組み込むことに成功し、ジェット状超新星爆発に於ける56Niの生成量を従来よりも正確に求めることに成功しました。ネットワークはまだ小さく、原子核同位体の組成比を議論することは出来ない状態ですが、流体計算と原子核ネットワークを組み合わせることが出来たことは大きな進展と言うことが出来ます。今後更にネットワークを広げ、より正確にコラプサーモデルに於ける56Ni, R-process核の生成を議論出来る展望を持つことが出来ました。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 6件)
The Astrophysical Journal
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10.1088/0004-637X/750/1/70
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