• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

診断デバイスの微細化に対応できる高速親水化ポリマーの創製と高感度診断基材への応用

公募研究

研究領域ソフトインターフェースの分子科学
研究課題/領域番号 23106727
研究機関甲南大学

研究代表者

渡邉 順司  甲南大学, 理工学部, 教授 (60323531)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワードブロックポリマー / 濡れ性 / 界面 / 表面偏析 / 診断デバイス / 非晶性
研究実績の概要

疎水性であり、かつアモルファスな性質を示すポリ(トリメチレンカーボネート)(PTMC)は、環状モノマーであるトリメチレンカーボネート(TMC)の開環重合により得られ、例えば親水性のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(mPEG)との組み合わせから、親水-疎水ブロックポリマーを得ることができる。このポリマーの超薄膜は、乾燥条件下では疎水性を示すにもかかわらず、水と接触すると直ちに親水性表面に変化する性質を示す。このようなmPEG鎖の自発的な再配向に基づく表面特性の変化を利用すると、診断用の基材の表面での非特異的なタンパク質吸着を抑制できる。さらに、タンパク質などの固定化に利用可能な官能基を有するリトコール酸(LA)やコール酸を用いてTMCを重合させると、バイオ分子が固定化された診断基材としての表面被覆材に応用できる。本年度は、リトコール酸を末端に有するPTMCを合成し、タンパク質の固定化についての検討を推進した。リトコール酸の水酸基を重合開始点としてTMCの開環重合を行った。得られたポリマーの解析は1H#8211;NMRおよびサイズ排除クロマトグラフィーにより行った。その結果、TMCの重合度が367および76のポリマーが得られ、石英基板へコーティングして超薄膜を作製した。この膜に蛍光分子であるフルオレセインイソチオシアネート(FITC)で標識された血清アルブミンを水溶性カルボジイミドの存在下で固定化し、基板の吸収スペクトルを測定することにより固定化されたタンパク質の量を算出した。その結果、PTMCの重合度が小さいポリマー膜の方が固定化量がおよそ1.5倍多く(4 μg/cm2)なることが明らかとなった。このことは、鎖長の短いPTMCポリマー鎖から創製された膜に存在するリトコール酸分子の分子運動性が高く、結果として固定化量が高くなったと推察された。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Higher Stability Aggregation Obtained Using Hydrophilic-Hydrophobic Block Copolymer Based on Poly(trimethylene carbonate)2012

    • 著者名/発表者名
      Yuta Tosaki et al.
    • 雑誌名

      Trans. Mater. Res. Soc. Jpn

      巻: 37 ページ: 345-348

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-02-02  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi