研究領域 | 融合マテリアル:分子制御による材料創成と機能開拓 |
研究課題/領域番号 |
23107504
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
梅津 光央 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70333846)
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キーワード | ナノバイオ / ナノ材料 / 生物・生体工学 / 自己組織化 / 分子認識 |
研究概要 |
DNA分子は高分子電解質の性質を持ち、DNA表面にカチオンが濃縮することによって、渦上に凝集したグロビュール構造へ転移する。研究者は、近年、このDNAグロビュール構造を鋳型として金属ナノ結晶を均一クラスター化させることに成功した。本研究では、金属ナノ結晶クラスター体表面を新たな反応場として、目的結晶構造を持つ金属・半導体・セラミックスのナノ結晶をDNAグロビュール構造に沿って多階層に構造化させたコアシェルナノクラスターを作製する。 そのために、本年度は、まず、様々な金属イオンをDNA溶液中に加え、各金属イオン濃度変化によるDNA分子の形態変化を動的光散乱と蛍光顕微鏡などで観測し、ナノ結晶クラスターの鋳型として魅力のあるDNA高次構造形態を見出した。そして、次に、ナノ結晶クラスターの懸濁液に硝酸セリウムを加えることによって、金属ナノ粒子表面の触媒機能を利用した酸化セリウムの合成を試みた。その結果、金属ナノ結晶クラスター体表面に約50nmの厚みを持つ酸化セリウム層が合成され、金属ナノ結晶クラスターを核としたオタマジャクシ構造の形成に成功した。これは、金属ナノ結晶クラスター体中の金属ナノ粒子表面は触媒活性を持ち、それを利用すれば、金属ナノ結晶クラスター体表面にセラミックス層を簡便に合成できることが分かった。さらに、他のセラミックスの合成も試みたところ、酸化亜鉛や酸化鉄も合成可能であることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画に沿って、DNAグロビュール構造を鋳型とした金属ナノ結晶クラスターを作製し、それを核として二階層に構造化させたコアシェルナノクラスターを作製できたため。
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今後の研究の推進方策 |
計画通りに研究を推進し、現在成功している二階層コアシェルを多階層にまで展開させる。
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