公募研究
1) イオン液体中で形成する分子集合体の物性評価ならびに水および油の可溶化イオン液体中で形成する分子集合体中への難溶性物質の可溶化は、分子集合体を構造指向剤としてナノ材料を創製する上での鍵となる現象であるが、これまで全くと言って良いほど明らかにされていなかった。そこで、イオン液体中で非イオン界面活性剤が形成するミセル中への水および炭化水素系油の可溶化限界量を求め、また、水/イオン液体/界面活性剤3成分系の相挙動について明らかにした。2) イオン液体/界面活性剤/水(油)三成分系で形成する種々の分子集合体を利用したナノ形態付与酸化チタンの調製イオン液体/非イオン界面活性剤系に対して水や油を加えた3成分系で形成する多彩な形態の分子集合体を構造指向剤として、従来の溶媒(水)系では調製が困難であったナノ構造・形態を有する機能性ナノ材料を創製した。特に、イオン液体中に分散させた水を利用して、酸化チタンナノシートやナノワイヤーの新規調製法を開発した。さらに、ナノシート、ナノワイヤーの形成機構についても検討を行った。その結果、ナノシートは、形成する酸化チタンの微細な核にイオン液体が特異的に吸着するために、異方的な成長が誘起されるために形成すること、またナノワイヤーは、ナノシートに非イオン界面活性剤が吸着して表面が疎水的になり、シートが巻き付くことにより形成すると考察した。3) 油/水界面で脂質が形成するミエリン像を構造指向剤として用いたシリカナノチューブの調製プルロニック系の高分子界面活性剤が水/油界面で形成するチューブ状分子集合体であるミエリン像を構造指向剤としてゾル・ゲル反応を行うことにより、シリカナノチューブを調製した。プルロニック界面活性剤の分子構造や温度などを変化させることにより、シリカチューブ径や壁の厚さを制御できることを明らかにした。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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