• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

タンデムリピートを持つ新規天然変性DNA結合ドメインの揺らぎと分子認識機構の解明

公募研究

研究領域揺らぎが機能を決める生命分子の科学
研究課題/領域番号 23107701
研究機関北海道大学

研究代表者

相沢 智康  北海道大学, 大学院・先端生命科学研究院, 准教授 (40333596)

キーワードカイコ / 転写因子 / リピート配列 / DNA結合ドメイン / 天然変性蛋白質
研究概要

カイコの絹の主成分であるフィプロインの時期特異的かつ部位特異的な転写を制御する因子FMBP-1から発見されたDNA結合ドメインであるSTPRドメインは、9塩基対からなるATリッチの特異的配列に結合する。このドメインは、23残基の極めて配列相同性の高いリピート配列が4回繰り返した特徴的なタンデムリピート構造を有しており、代表者の研究成果から、遊離状態では揺らぎの大きな天然変性構造をとるにもかかわらず、DNA結合状態ではα-helixリッチな構造を形成することが明らかになった。そこで、このDNA結合ドメインのDNAとの相互作用に伴う立体構造形成に関する、動的認識メカニズムを明らかにすることが本研究の目的である。
まず、遊離状態のSTPRドメインのNMRスペクトルは天然変性蛋白質に特徴的なものであるが、安定同位体標識試料により帰属が可能であると考えられるため、本年度はこのNMRスペクトルの解析を重点的に進めた。今後、さらに帰属作業を進め、各種のスペクトルを詳細に解析することで、STPRドメインの揺らぎとDNA認識について残基レベルでの解析が期待できる。
さらに細胞、絹糸腺でのFMBP-1の動的挙動についてFCSを用いた解析を進めた。STPRドメインを含むFMBP-1が核内でDNAを認識し転写活性化を行う際のFMBP-1とその変異体の振る舞いについて、Hela細胞を用いた系と絹糸腺でのFCS解析を進め、実際の生体内でのDNA認識に関する動的挙動に関していくつかの有用な知見を得ることに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

安定同位体試料を用いたNMR解析、培養細胞や絹糸腺を用いたFCS解析などが順調に進んでおり、当初の計画通り、次年度も研究を展開する計画である。

今後の研究の推進方策

当初の計画通り、初年度に得られた成果を元にさらに研究を進める。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Does Eschericnia coli thioredoxin improve expression efficiency of recombinant peptide in Pichia pastoris?2011

    • 著者名/発表者名
      Yuki Kitamura, et al
    • 雑誌名

      Peptide Science

      ページ: 375-376

  • [学会発表] カイコ絹糸腺由来転写制御因子FMBP-1の蛍光相関分光法による解析2012

    • 著者名/発表者名
      堤元佐, 他
    • 学会等名
      日本農芸化学会2012年度大会
    • 発表場所
      京都女子大学(京都)
    • 年月日
      2012-03-23
  • [学会発表] Does Eschericia coli thioredoxin improve expression efficiecy of recombinant peptides in Pichia pasotirs?2011

    • 著者名/発表者名
      Yuki Kitamura, et al
    • 学会等名
      第48回ペプチド討論会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(札幌市)
    • 年月日
      2011-09-28
  • [学会発表] 酵母Pichia pastorisを宿主としたペプチド大量発現系の構築2011

    • 著者名/発表者名
      北村優紀, 他
    • 学会等名
      第11回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      ホテル阪急エキスポパーク(吹田市)
    • 年月日
      2011-06-08

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi