公募研究
植物が生産する多様なトリテルペノイドは、潜在的医薬品資源として重要な化合物群として知られている。本研究では、植物トリテルペノイドの生合成において、トリテルペノイドの共通前駆物質であるオキシドスクアレンから種々のトリテルペン骨格を生成するオキシドスクアレン環化酵素、並びに、トリテルペン骨格の酸化修飾を触媒し構造多様化に寄与するシトクロムP450酸化酵素遺伝子を様々な植物種から単離し、酵母細胞に導入することにより、多様な植物トリテルペノイドを効率良く生産する技術の確立を目指した。平成24年度は、単子葉植物に特異的なCYP51HサブファミリーP450がトリテルペン酸化活性を有することを始めて生化学的に証明した。また、β-アミリン合成酵素等、各種トリテルペン合成酵素遺伝子と、これまでに得られたトリテルペン酸化活性を有する各種P450(CYP51H, 72A, 88D, 93E および716Aサブファミリー)を様々な組み合せ(2~3分子種)で酵母において同時発現させることにより、酵母内在のオキシドスクアレン(トリテルペノイドの共通前駆物質)から、これまでに植物体からの単離報告のないものも含めて多数の酸化トリテルペノイドを生成することに成功した。これにより、組換え酵母を用いた植物トリテルペノイドのコンビナトリアル生合成の実行可能性を示した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Biol. Pharm. Bull.
巻: 35 ページ: 801-804
10.1248/bpb.35.801
バイオサイエンスとインダストリー
巻: 70 ページ: 192-195