①加工形状のトップフラット化及び空間光変調器を導入したフェムト秒レーザー干渉加工装置の構成:光路に特注グラディエントフィルターを挿入し、ビーム形状のトップフラット化及び加工形状の均一化を行った。これを高効率DOEで4本の一次回折ビームに分離し、さらに空間光変調器を挿入することでビーム間の位相差を変調する装置を構築した。また、ターゲットホルダに3次元高速駆動ステージを導入した。これらにより、マルチショットによる大面積加工が可能になった。シングルショット当たりの加工面積は約6700μm2であり、1kHzでは6.7mm2/s相当となり、目標を達成した。 ②干渉理論解析による干渉パターン構造のサーベイ:4光束及び6光束干渉ビーム間の位相・強度変調による干渉パターンの変化をサーベイし、データベースを作成した。これは電磁メタマテリアルを作製する際のデザイン選定に用いられる。 ③電磁メタマテリアルの試作:厚さ50nmのAu薄膜上に周期1.7μmのMHA構造を作製し、近紫外から近赤外における透過スペクトルを評価した。また、10mm四方に渡る周期ナノドロップ構造(スポット数~一千万)をマルチショットで加工した。他に、ナノウィスカーやデザイン周期紋様構造を作製した。 ④第2高調波(SHG)干渉加工装置の開発:BBO非線形結晶でフェムト秒レーザーのSHGを発生させ、紫外用DOEと組みあわせて干渉加工装置を構成した。これは、短波長における高い吸収率によるエネルギー利用効率の向上、及び短周期化を目指す予備実験として行った。本装置を用いたAuナノバンプ周期構造の作製に成功し、有効性を確認した。またシミュレーションでは830nmまで短周期化が可能で有ることが示された。 ⑤電磁メタマテリアルのFDTD解析:周期ナノウィスカー構造のCADモデルを作製し、頂点で電界集中が起きる様子がFDTD解析上で確認された。
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