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2012 年度 実績報告書

細胞移動を基礎とした器官形成のしくみ

公募研究

研究領域動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成
研究課題/領域番号 23111517
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

松井 貴輝  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (60403333)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワードクラスタリング / 融合研究 / FGF
研究実績の概要

生物の器官が正常に形成されるには、複数の細胞が集合し、正確な位置に配置されることが必須である。細胞が集まるためには、個々の細胞が持つ“動く”という性質が正の効果を持つ。しかし細胞移動は、隣接細胞との間に、シグナル、張力、圧力の変化などのノイズを引き起こすので、細胞を正しく配置することに対しては、負の効果があると考えられる。したがって器官形成には、ノイズに柔軟に対応し、秩序正しく細胞を空間配置する高次システムが必要であると考えられる。本研究では、発生生物学と数理モデルを組み合わせた融合研究を行なうことで、このシステムの解明をめざした。
ゼブラフィッシュにおいて、クッペル胞(KV)は左右非対称性を規定するために重要な器官である。この形成には、細胞の集団形成、集団移動、上皮化、空間構造の構築など様々な生命現象が含まれる。本研究では、KV形成を器官形成のモデル系として、どのように正常な器官が形成されるのか、特に、細胞の動きに着目して解析した。その結果、FGFシグナルがKV前駆細胞の集団形成を制御すること発見した。さらに、クラスター形成過程の細胞の動きの詳細を観察すると、細胞はランダムに移動しており、その移動が接着によって制限されることが安定なクラスター形成に必須であることも明らかにした。これらの実験データをもとに、数理モデルを作成し、in silicoでクラスター形成を再現することにも成功した。これらの成果は、発生学の分野での重要な発見として位置づけることができる。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Celf1 regulation of dmrt2a is required for somite symmetry and left-right patterning during zebrafish development2012

    • 著者名/発表者名
      Takaaki Matsui, Akihiro Sasaki, Naoko Akazawa, Hifumi Otani and Yasumasa Bessho
    • 雑誌名

      Development

      巻: 139 ページ: 3553-3560

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Left-right asymmetry in zebrafish2012

    • 著者名/発表者名
      Takaaki Matsui and Yasumasa Bessho
    • 雑誌名

      Cellular and Molecular Life Sciences

      巻: 69 ページ: 3069-3077

    • 査読あり
  • [学会発表] マウス発生過程における、vivo-Morpholinoを用いた遺伝子ノックダウン法の確立2012

    • 著者名/発表者名
      森本佳世子、別所康全、松井貴輝
    • 学会等名
      第35回 日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡県福岡市
    • 年月日
      2012-12-14
  • [学会発表] Celf1 regulation of dmrt2a is required for somite symmetry and left-right patterning during zebrafish development2012

    • 著者名/発表者名
      Takaaki Matsui, Akihiro Sasaki, Naoko Akazawa, Hifumi Otani and Yasumasa Bessho
    • 学会等名
      第35回 日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡県福岡市
    • 年月日
      2012-12-13
  • [学会発表] A possible mechanism which adjusts differences between anterior- and posterior-somitogenesis in zebrafish2012

    • 著者名/発表者名
      Bambang Retnoaji, Ryutaro Akiyama, Tatsuro Matta, Yasumasa Bessho and ○Takaaki Matsui
    • 学会等名
      第18回 小型魚類研究会
    • 発表場所
      京都府京都市
    • 年月日
      2012-09-21
  • [学会発表] Cell clustering required for proper organogenesis2012

    • 著者名/発表者名
      Tatsuro Matta, Naoyuki Tahara, Hisaya Kakinuma, Yoshikazu Hirate, Hitoshi Okamoto, Yasumasa Bessho,Yuichi Sakumura, Takaaki Matsui
    • 学会等名
      第18回 小型魚類研究会
    • 発表場所
      京都京都市
    • 年月日
      2012-09-21

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公開日: 2018-02-02  

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