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2012 年度 実績報告書

Wntシグナルは細胞間接着の調節を通して脊索形成での細胞運動を制御する

公募研究

研究領域動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成
研究課題/領域番号 23111528
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

木下 典行  基礎生物学研究所, 形態形成研究部門, 准教授 (30300940)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワードアフリカツメガエル / 原腸形成 / 細胞接着
研究実績の概要

動物の体の形作りにおいて原腸形成は発生初期に起きる重要な形態形成運動である。この運動により、中胚葉が外胚葉と内胚葉の間に入りこみ、脊椎動物の基本的な体制である3胚葉構造を作る。アフリカツメガエル胚の原腸形成では、背側中胚葉の細胞が、収斂伸長という細胞運動を起こすことにより組織が伸長する。この細胞運動には、細胞間の接着の制御が重要である。本研究では、細胞接着分子カドヘリンファミリーの一つ、PAPCの細胞内局在の制御機構を解析した。これまでPAPCタンパク質がGSK3βによりリン酸化され、それが局在制御に重要であることを明らかにした。GSK3βによるリン酸化がユビキチン化の引き金となることはβカテニンをはじめいくつかのタンパク質で知られている。そこで、PAPCのユビキチン化を調べるため、mycタグしたユビキチンとGSTタグしたPAPCを共発現させてプルダウンを行うことにより、PAPCのユビキチン化がアフリカツメガエル胚において起こっていることを明らかにした。
ユビキチン化されたPAPCの局在を調べるため、蛍光タンパク標識したユビキチンをPAPCと発現させると、PAPCとユビキチンは細胞内小胞で共局在するが、細胞膜のPAPCは共局在しなかった。この結果からユビキチン化がPAPCの局在制御に重要であることが示唆された。
PAPCのポリユビキチン化がPAPCの局在に影響を及ぼすかどうかを検討するため、ポリユビキチン鎖を形成できない変異ユビキチン遺伝子を発現させた。その結果、PAPCの細胞膜への局在が阻害された。さらに変異ユビキチンタンパク質を発現させた胚では、細胞間接着が阻害され、収斂伸長運動が異常になることが観察された。これらのことから、PAPCによるリン酸化とユビキチン化による制御が、原腸形成における組織の細胞運動に必須の役割を果たしていることが明らかとなった。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Transgenic Xenopus laevis for live imaging in cell and developmental biology.2013

    • 著者名/発表者名
      Takagi C, Sakamaki K, Morita H, Hara Y, Suzuki M, Kinoshita N, Ueno N.
    • 雑誌名

      Development Growth and Differentiation

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1111/dgd.12042

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-02-02  

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