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2012 年度 実績報告書

上皮シート維持の分子機構

公募研究

研究領域動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成
研究課題/領域番号 23111534
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

米村 重信  独立行政法人理化学研究所, 電子顕微鏡解析室, 室長 (60192811)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワード上皮シート / 損傷修復 / ミオシン / ATP / ギャプジャンクション
研究実績の概要

隣接する細胞の死と生を認識するためのシグナルを明らかにするために、前年度の結果に加え、以下の実験を行い、成果を得た。
1: 細胞の死に際して細胞から放出され得る物質として生理的にも重要なものとしてATPがある。この重要性を確かめるために、ATPを速やかに分解するアピラーゼを培養液に加えたところ、アクトミオシンリングが形成されないことを観察した。しかし、アピラーゼのロットによることも分かり、その重要性は確かなものではないと言える。
2: ギャップジャンクションにおける物質伝達の阻害剤を培養液に添加してもアクトミオシンリングの形成と修復は全く阻害されなかった。しかし、阻害剤の効果が100%のものかどうかも疑問であるため、ギャップジャンクションが死のシグナル伝達に関与していないとまでは言えない。
3: 修復の終了のシグナルが生細胞への接着であるのか、アクトミオシンリングの収縮の完了であるのか、あるいはアクトミオシンリングは形成してから一定時間後に消失するものなのか、これらを明らかにするために、細胞が接着できない領域をパターンとして配置した特殊なガラスに細胞を培養し、接着できない領域に接している細胞一列を殺傷した。その結果、アクトミオシンリングは正常に形成され、その収縮の結果、細胞は接着できない領域まで動き、そこで止まったが、アクトミオシンリングは長時間維持されていた。一方、アクトミオシンリング形成後すぐに生細胞に接触できるようにすると、アクトミオシンリングが完全に閉じきらなくてもアクトミオシンリングは生細胞と接触した途端に消失することが観察された。これらのことは、生細胞との接触がアクトミオシンリングを消失させるシグナルとなっていることを強く支持する。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Homeostatic epithelial renewal in the gut is required for dampening a fatal systemic wound response in Drosophila.2013

    • 著者名/発表者名
      Takeishi A
    • 雑誌名

      Cell Rep

      巻: 3 ページ: 919 930

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2013.02.022.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Loss of N-cadherin from the endothelium causes stromal edema and epithelial dysgenesis in the mouse cornea.2012

    • 著者名/発表者名
      Vassilev VS
    • 雑誌名

      Invest Ophthalmol Vis Sci.

      巻: 53 ページ: 7183 7193

    • DOI

      10.1167/iovs.12-9949.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Talin couples the actomyosin cortex to the plasma membrane during rear retraction and cytokinesis.2012

    • 著者名/発表者名
      Tsujioka M
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci U S A.

      巻: 109 ページ: 12992 12997

    • DOI

      10.1073/pnas.1208296109.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Self-formation of optic cups and storable stratified neural retina from human ESCs.2012

    • 著者名/発表者名
      Nakano T
    • 雑誌名

      Cell Stem Cell.

      巻: 10 ページ: 771 785

    • DOI

      10.1016/j.stem.2012.05.009.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Trichoplein and Aurora A block aberrant primary cilia assembly in proliferating cells.2012

    • 著者名/発表者名
      Inoko A
    • 雑誌名

      J Cell Biol.

      巻: 197 ページ: 391-405

    • DOI

      10.1083/jcb.201106101.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Snakeskin, a membrane protein associated with smooth septate junctions, is required for intestinal barrier function in Drosophila.2012

    • 著者名/発表者名
      Yanagihashi Y
    • 雑誌名

      J Cell Sci.

      巻: 125 ページ: 1980 1990

    • DOI

      10.1242/jcs.096800.

    • 査読あり
  • [学会発表] Mechanosensing function of alpha-catenin in epithelial morphogenesis2013

    • 著者名/発表者名
      Yonemura, S
    • 学会等名
      BSCB BSDB joint meeting.
    • 発表場所
      Coventry, UK
    • 年月日
      2013-03-18
    • 招待講演
  • [備考] 電子顕微鏡解析室

    • URL

      http://www.cdb.riken.jp/jp/02_research/0203_support01.html

  • [備考] 電子顕微鏡解析室

    • URL

      http://www.cdb.riken.jp/cmg/

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公開日: 2018-02-02  

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