1.Au@SiO2@Auナノサテライト複合体の合成 コアとなる粒子径12nmの単分散性金ナノ粒子を含む溶液に、Sodium Silicate に5%の3-aminopropyl silane(APS)を加えた混合溶液を加えることにより、コア粒子を核とするゾルゲル反応によって、Au@SiO2コアシェルナノ粒子の合成をおこなった。APSを微量混合することにより、この粒子の表面にアミノ基を導入した。アミノ基を起点として,金イオンをAu@SiO2コアシェルナノ粒子表面に吸着させた後,水溶液中でプラズマにって生成した水素ラジカルを照射した。その結果,コアシェル粒子の表面に平均粒径3nm程度の金ナノクラスターが担持された,Au@SiO2@Auナノサテライト複合体の合成に成功した。 2.ナノ粒子集積プロセスの最適化 溶液中で合成したナノ粒子複合体をデバイス応用するためには固体基板上に集積する必要がある。ナノ粒子合成時に用いた界面活性剤やアルカリイオン金属の残留はデバイス性能の顕著な劣化を招く恐れがある。そのため,ナノ粒子集積後,大気圧ヘリウムプラズマを用いた不純物除去プロセスを考案した。その結果,ナノ粒子の集積構造に影響を与えることなく,不純物を除去することに成功した。 3.多元系ナノ粒子超格子膜の作製 Hamaker定数の異なるAu(12nm)とAg(7.9nm)、Pd(3.3nm)の各種ナノ粒子を合成した。任意のナノ粒子濃度、混合比、溶媒、温度にて、超格子膜を作製した結果,面心立方格子、稠密六方格子、非稠密六方格子構造を有する超格子構造の形成に成功した。
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