研究実績の概要 |
分子認識能を持つ感温性ナノゲルの調製法を開発し、ポリNイソプロピルアクリルアミドを主原料とした多官能性ナノゲルの体積相転移現象を利用すれば温度に応じてタンパク質認識能を可逆スイッチング可能だと示した[1]。また、相転移前後で高分子鎖のしなやかさが変化する事を利用するとタンパク質の結合・解離速度をコントロール可能であることを示した[2]。さらに、ヘモグロビンのボーア効果の様に、アミン含有ナノゲルに構造変化を起こすとナノゲル内のイオン性官能基のpKaが可逆的に変化することを明らかにした。この現象を利用すると効率的に二酸化炭素を分離回収可能な新規材料を作成できた[3]。同様に、プロトンポンプの機能発現メカニズムを模倣し、ナノ粒子のしなやかな構造変化を利用することでプロトンポンプのように能動的にイオンを輸送可能な材料の開発を行った。 [1] Angew. Chem., 51, 2405-2408 (2012) [2] J. Am. Chem. Soc., 134, 15209-15212 (2012). [3] J. Am. Chem. Soc., 134, 18177-18180 (2012).
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