| 研究概要 |
大腸がんの転移抑制因子を同定する目的で、ヒト大腸がん細胞にmiRNA、又はshRNA発現ライブラリーを導入した細胞プールを、高度免疫不全マウスの門脈又に注入し、肝臓における遠隔転移を成立させた。その後、転移臓器より、ライブラリー導入細胞を回収し、drop-out法により転移抑制的に働くmiRNA、shRNAの同定を行った。shRNAに関しては、抗体医薬による臨床応用を視野にいれ、膜局在蛋白に対応するshRNAに焦点を絞って解析を行い、インテグリン蛋白の一種の抑制により、肝転移が抑制される事を見いだした。さらに、同定したmiRNA及びshRNAによる転移抑制メカニズムを検証するため、1)転移臓器における免疫組織学的解析、2)GFP,RFP等の共発現による生体イメージング、3)他の細胞株を用いた転移実験、4)同定miRNAのターゲット遺伝子の同定及び機能解析,5)原発がんや転移巣標本におけるRNA/蛋白レベルでの発現解析等の研究を行った。
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