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2011 年度 実績報告書

情報場への摂動を緩衝するメカニズムの解明

公募研究

研究領域遺伝情報収納・発現・継承の時空間場
研究課題/領域番号 23114715
研究機関岡山大学

研究代表者

守屋 央朗  岡山大学, 異分野融先端研究コア, 助教 (60500808)

キーワードフィードバック / 酵母 / 遺伝子
研究概要

<研究の目的>
遺伝子発現機構に存在するゆらぎや変異などは、遺伝情報が機能(蛋白質)へと正確に結びつくことを邪魔する。一般的にロバストな生命のシステムには、情報場への摂動が機能に直接影響を与えないようにするための緩衝作用が多数存在していると考えられる。しかし、このような緩衝機構は、これまでは個別研究の偶然による発見を待つほかなかった。申請者らが開発した遺伝子綱引き法(gTOW)は、遺伝子コピーを上昇させることにより情報場に摂動を与える。遺伝子コピー数の上昇が、蛋白質の量に反映されない場合、そこにはなんらかの緩衝機構が存在していることが示唆される。そこで本研究では、分裂酵母と出芽酵母の細胞周期制御遺伝子のコピー数が変動したとき、それが生命システムによってどのように緩衝されているのかを、gTOWを中心とする測定実験により明らかにすることを目的とする。
<研究実施計画>
本研究では、申請者らが開発した遺伝子綱引き法(gTOW)を中心とした測定実験を用いて以下のような実験をすすめる。1.遺伝子のクローニング、2.蛋白質のウエスタンブロティングによる定量、3.蛍光蛋白質もちいたプラスミドコピー数と蛋白質量の相関解析、4.緩衝機構の同定と検証、5.数理モデルとして統合。
本年度は、上記測定結果とその結果を組み入れた分裂酵母細胞周期の数理モデリングを行なった論文を発表した。現在、さらに測定を進め緩衝機構の予測を行なっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究費に採択されてからいち早く研究体制を構築することができた。特に予想外の事態も発生せず研究は順調に進展している。

今後の研究の推進方策

現在のところ研究は順調に進展していることから、特に特別な推進方策をとる予定はない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Overexpression limits of fission yeast cell-cycle regulators in vivo and in silico2011

    • 著者名/発表者名
      Moriya H, Chino A, Kapuy O, Csikasz-Nagy A, Novak B
    • 雑誌名

      Molecular Systems Biology

      巻: 7 ページ: 556(1-12)

    • DOI

      doi:10.1038/msb.2011.91

    • 査読あり
  • [学会発表] 分裂酵母細胞周期のロバストネスを生み出す機構の解析2011

    • 著者名/発表者名
      茅野文子、守屋央朗
    • 学会等名
      日本分子生物学会第34回年会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市
    • 年月日
      2011-12-14
  • [学会発表] Robustness analysis of yeast cell cycle in silico and in vivo2011

    • 著者名/発表者名
      Hisao Moriya
    • 学会等名
      International Symposium on Symbolic Systems Biology 2011
    • 発表場所
      神奈川県三浦郡(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-15
  • [学会発表] 分裂酵母細胞周期の遺伝子発現システムに存在する緩衝機構の解明2011

    • 著者名/発表者名
      茅野文子、守屋央朗
    • 学会等名
      酵母遺伝学フォーラム第44回研究報告会
    • 発表場所
      福岡県博多市
    • 年月日
      2011-09-05
  • [備考]

    • URL

      http://tenure5.vb1.okayama-u.ac.jp/HM1ab/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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