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2012 年度 実績報告書

脂質関連遺伝子の変異により発症する先天性毛髪疾患の解析

公募研究

研究領域生命応答を制御する脂質マシナリー
研究課題/領域番号 23116508
研究機関新潟大学

研究代表者

下村 裕  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70397107)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワード毛髪疾患 / 脂質 / 遺伝学 / LIPH / keratin 71 / 毛包内毛根鞘
研究実績の概要

本研究では、平成23年度に引き続き、日本人の非症候性先天性縮毛症・乏毛症の家系の試料を用いて遺伝子解析を行った。その結果、ほとんどの家系のLipase H遺伝子 (LIPH, PA-PLA1αをコード)に共通の創始者変異(p.Cys246Serのホモ接合型、またはp.Cys246Serとp.His248Asnの複合ヘテロ接合型)を同定した。また、1家系にはLIPH遺伝子の新規の変異(p.Cys233Trp)を同定し、変異型のPA-PLA1α蛋白が酵素活性を完全に消失することも証明した(投稿中)。以上より、日本人の本症の原因として、脂質メディエーター関連遺伝子であるLIPHの変異が極めて高頻度に存在することが再確認され、更には、ヒト毛髪の成長における同遺伝子の重要性が強く示唆された。なお、LIPH遺伝子が除外された1家系には、ヒトでは過去に報告のなかったKeratin 71遺伝子に変異(p.Phe141Cys)を同定し、培養細胞内で、変異型蛋白がケラチン中間径線維の形成不全を来すことを明らかにした。Keratin 71蛋白は毛包内毛根鞘(毛髪の成長を支持する重要な層構造)に特異的なケラチンの1つであり、PA-PLA1αと発現パターンが重複していた。いずれの遺伝子に変異が生じても類似した臨床像を呈することからも、PA-PLA1αによって合成されるLPAのシグナル伝達系が内毛根鞘特異的なケラチンの発現等に関与している可能性が考えられた(Fujimoto et al., J. Invest. Dermatol., 2012)。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] A missense mutation within the helix initiation motif of the keratin K71 gene underlies autosomal dominant woolly hair/hypotrichosis2012

    • 著者名/発表者名
      Fujimoto A
    • 雑誌名

      Journal of Investigative Dermatology

      巻: 132 (10) ページ: 2342-2349

    • DOI

      10.1038/jid.2012.154.

    • 査読あり

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公開日: 2018-02-02  

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