研究領域 | 配偶子幹細胞制御機構 |
研究課題/領域番号 |
23116708
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
安部 眞一 熊本大学, 事務局, 理事 (90109637)
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キーワード | 発生・分化 / 精巣 / マウス / 培養 / 精原細胞 / コラーゲン |
研究概要 |
マウスの精子形成は、幹細胞系の中でも最も理解の進んだシステムの一つとなっているが、精原幹細胞から精子へと分化する培養系はまだ確立されていない。未分化型精原細胞、あるいは分化型精原細胞から長期培養して精子まで分化させることができれば、精原幹細胞の維持と分化の制御機構、という問題を解明する最適の系ができるであろう。そこで、未分化型精原細胞からの長期培養と分化系の確立をめざすことを目的とした。 生後6日目の精巣(生殖細胞はA型精原細胞まで存在)を解離、再凝集させてコラーゲン内に包埋してフィルター上に乗せ、3次元培養した。培養0日目、セルトリ細胞は小さな凝集塊を形成していたが、筋様細胞やライデイッヒ細胞は丸い形でほぼ一様に分散していた。3日後、KSRがあるとセルトリ細胞の凝集塊は大きくなり、筋様細胞はセルトリ細胞集団の周りに伸長した形で付着した。セルトリ細胞が産生することが知られているラミニンは、培養0日目はセルトリ細胞凝集塊の中にパッチ状に検出されたが、3日後には凝集塊の周りに検出された。1週間後セルトリ細胞は伸長し、精巣の構造がほぼ再構成された。しかし、controlでは、セルトリ細胞は伸長せず、lumenの形成も見られなかった。これらの結果は、精巣の再構築についてのin vitroモデル系が確立されたと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウスの生後6日目の精巣を解離、再凝集させてコラーゲン内に包埋して、3次元培養したところ、KSRを添加すると3日後セルトリ細胞の凝集塊の周りに筋様細胞が伸長した形で付着し、ラミニンも凝集塊の周りに検出されたことからセルトリ細胞は極性をそろえて精巣索を形成したと考えられる。1週間後セルトリ細胞は伸長し、精巣の構造がほぼ再構成された。しかしcontrolでは、セルトリ細胞は伸長せず、lumenの形成も見られなかった。精原細胞からどこまで分化させられるかが今後の課題である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は平成24年度が最終年度のため、記入しない。
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