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2012 年度 実績報告書

酸化ストレスセンサーによるMAPKカスケード活性化機構の解明

公募研究

研究領域活性酸素のシグナル伝達機能
研究課題/領域番号 23117708
研究機関名古屋大学

研究代表者

久本 直毅  名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80283456)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワード活性酸素 / MAPキナーゼ
研究実績の概要

本年度は、銅による活性酸素ストレス応答を制御するKGB-1MAPキナーゼカスケードの上流を探索することにより、活性酸素を感知するセンサーおよびそれに至るまでの経路の同定を試みた。その結果、三量体Gタンパク質であるEGL-30およびホスホリパーゼCホモログであるEGL-8が線虫のプロテインキナーゼCホモログであるTPA-1を活性化し、それがMLK-1をリン酸化することによりこれを活性化することを見出した。また、別の三量体Gタンパク質であるGOA-1がEGL-30を負に制御することで、重金属耐性シグナルを負に制御することも見出した。さらにその上流で機能する因子についても遺伝学的に同定したが、この因子はin vitroで銅によって直接酸化修飾を受けることが既に報告されている因子であった。このことから、この因子こそが本研究において探し求めていた、MAPキナーゼカスケード上流の活性酸素のセンサーではないかと考えられる。一方、KGB-1 MAPキナーゼカスケードの下流については、KGB-1の下流で転写因子FOS-1がHis-richなタンパク質KREG-1などの転写制御を介して重金属耐性を制御することを発見した。さらにFOS-1がヒストンデアセチラーゼホモログであるHDA-1と複合体を形成して機能することも明らかにして、最終的に論文として発表した(業績参照)。一方、p38 MAPキナーゼカスケードについては、MAPKKKであるKIN-18とその結合因子であるCys-rich因子のASSM-1が、共に酸化ストレス応答に関与することを見出していたが、この2つの因子の結合が酸化ストレス処理により強まること、さらにその増強に他の線虫の因子は不必要であることを見出した。このことからASSM-1が酸化ストレスセンサーそのものである可能性がより強まった。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Caenorhabditis elegans JNK signaling pathway activates expression of stress response genes by derepressing the Fos/HDAC repressor complex.2013

    • 著者名/発表者名
      Hattori et al.
    • 雑誌名

      PLoS Genetics

      巻: 9 ページ: e1003315

    • DOI

      10.1371/journal.pgen.1003315

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Forgetting in C. elegans Is Accelerated by Neuronal Communication via the TIR-1/JNK-1 Pathway.2013

    • 著者名/発表者名
      Inoue et al.
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 3 ページ: 808-819

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2013.02.019

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Endocannabinoid-Goα signalling inhibits axon regeneration in Caenorhabditis elegans by antagonizing Gqα-PKC-JNK signalling.2012

    • 著者名/発表者名
      Pastuhov et al.
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 3 ページ: 1136

    • DOI

      10.1038/ncomms2136

    • 査読あり
  • [学会発表] Regulation of axon regeneration via a JNK pathway in C. elegans.2012

    • 著者名/発表者名
      久本直毅
    • 学会等名
      日本神経科学学会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場 (愛知県)
    • 年月日
      2012-09-18 – 2012-09-21

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公開日: 2018-02-02  

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