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2012 年度 実績報告書

PRL/MagEx複合体による酸化ストレス応答

公募研究

研究領域活性酸素のシグナル伝達機能
研究課題/領域番号 23117710
研究機関大阪大学

研究代表者

船戸 洋佑  大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (60505775)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワードPRL / 酸化修飾 / TRP32
研究実績の概要

本研究はがん転移に関わるPRL蛋白質について、その酸化ストレス応答の制御機構と、その意義を追究するものである。平成24年度においては、酸化されたPRLがどのようにして還元されるのか、その仕組みを明らかにすることに取り組んだ。非還元状態下でのSDS-PAGEを行うことによってPRLの酸化修飾状態を検出したところ、細胞内において酸化されたPRLが速やかに還元されることを見出した。阻害剤を用いて細胞内における代表的な還元システムであるチオレドキシン系ならびにグルタチオン系のそれぞれを抑制したところ、チオレドキシン系の阻害剤 DNCB (TrxRの阻害を介してチオレドキシン系を抑制) によって酸化型PRLの還元が抑制された。細胞質においてTrxRの下流で働くチオレドキシン関連因子の組換えタンパク質を発現、精製し、in vitroで酸化型PRLに対する還元活性を直接測定したところ、チオレドキシン関連因子の1つであるTRP32が特異的に酸化型PRLを還元することを突き止めた。実際、TRP32のノックダウンによって、細胞内における酸化型PRLの還元が有意に遅延した。また、さらにドメイン欠失変異体などを用いた解析を行った結果、TRP32のC末端側に位置する機能未知ドメイン (DUF1000ドメイン) に酸化型PRLが直接結合することが、TRP32による酸化型PRLの特異的還元にとって重要な役割を果たしていることも併せて突き止めている。一般的に細胞質内で酸化された蛋白質はチオレドキシン等の働きによって非特異的に還元されると考えられており、TRP32 がPRLのレドックス状態を特異的に制御するという発見はユニークなものである。またこれらの実験結果はTRP32がPRLを還元状態に維持することでPRLの分子機能を制御し、がん転移などに関わっている可能性をも示唆している。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Thioredoxin-related Protein 32 (TRP32) Specifically Reduces Oxidized Phosphatase of Regenerating Liver (PRL).2013

    • 著者名/発表者名
      Ishii, T.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem.

      巻: 288 ページ: 7263-7270

    • DOI

      10.1074/jbc.M112.418004

    • 査読あり
  • [学会発表] 蛋白質の可逆的な酸化修飾を介したシグナル伝達の制御2012

    • 著者名/発表者名
      船戸 洋佑
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2012-12-15 – 2012-12-15
    • 招待講演

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公開日: 2018-02-02  

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