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2012 年度 実績報告書

イネの高マンガン集積に関与する分子機構の解明

公募研究

研究領域大地環境変動に対する植物の生存・成長突破力の分子的統合解析
研究課題/領域番号 23119515
研究機関高知大学

研究代表者

上野 大勢  高知大学, 教育研究部総合科学系, 准教授 (90581299)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワードイネ / マンガン / トランスポーター / 耐性 / 集積
研究実績の概要

イネは可給態のマンガンが高濃度に存在する水田において、積極的に地上部にマンガンを移行し無毒化する能力を有する。本研究では根から地上部への輸送に関与するトランスポーターの同定を試みてきた。昨年度までに、機能欠損により地上部に著しいマンガン濃度の低下を引き起こす遺伝子OsMTP9を単離した。本年度は、OsMTP9タンパク質の局在性の解析を通じて、この現象を引き起こす原因と同トランスポーターの植物体内における役割を解析した。イネプロトプラストにおけるGFP融合タンパク質の一過性発現解析により、OsMTP9の細胞膜への局在が認められた。また、抗体染色によりこのタンパク質が根の内皮と外皮の細胞層において、カスパリー帯で隔てた細胞の向心側に偏向局在することが明らかになった。さらに、OsMTP9が発現する根の基部において欠損株ではシンプラスト中のマンガン濃度が著しく上昇した。以上の結果は、OsMTP9が根の中心柱側に方向性を持ったマンガン輸送を行うことにより、結果として地上部への高効率なマンガンの輸送を可能にしていることを示唆している。一方、昨年度イネ地上部において過剰なマンガンを液胞へ排出することにより無毒化するトランスポーターOsMTP8.1を同定した。本年度は液胞へのマンガン隔離の意義について詳細な解析を行った。生理学的解析により、OsMTP8.1欠損株はマンガン過剰処理時に野生株よりもマンガン吸収量が低下した。この現象に関与する遺伝子を特定するため、複数の金属輸送体遺伝子の発現変化を解析したところ、鉄の獲得に関与する輸送体遺伝子の発現が抑制されていることが分かった。これらの結果から、OsMTP8.1による液胞へのマンガンの隔離は、正常な鉄欠乏応答に寄与することが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 植物のマンガンホメオスタシス2012

    • 著者名/発表者名
      上野大勢
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会鳥取大会
    • 発表場所
      鳥取大学
    • 年月日
      2012-09-04 – 2012-09-08
    • 招待講演

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公開日: 2018-02-02  

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