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2011 年度 実績報告書

葉緑体光定位運動を仲介するCHUP1タンパク質の動態制御機構の解析

公募研究

研究領域植物の環境感覚:刺激受容から細胞応答まで
研究課題/領域番号 23120523
研究機関九州大学

研究代表者

和田 正三  九州大学, 大学院・理学研究院, 特任教授 (60011681)

キーワード葉緑体運動 / シロイヌナズナ / CHUP1 / 外包膜 / 青色光 / phototropin / アクチン繊維 / 酵母ツーハイブリッド
研究概要

葉緑体光定位運動は植物の生存と光合成の効率化にとって重要な生理現象である。我々は光受容体を解明し、移動の原動力となる新規アクチン繊維(cp-actin)構造及びその重合・維持に必須なCHUP1タンパク質を発見した。CHUP1はN末端で葉緑体の外包膜に、N末端側のcoiled-coilドメインで細胞膜に結合しており、phot2依存的に光条件によって葉緑体上で均一分布、粒状、大きな顆粒状、さらにオルガネラ状(CHUP body)に離合集散する。葉緑体逃避運動の起こる強光下では、葉緑体移動開始直前に葉緑体周縁部全体に見られたCHUP1は消失し、葉緑体進行方向前端部に再出現し、そこからcp-actinの伸長が観察される。従ってcp-actinはCHUP1によって重合されると考えられ、CHUP1の出現位置の決定は葉緑体の移動方向、cp-actinの重合・脱重合及びその位置の決定にとって重要な意味を持つ。本年度はまずCHUP1のcoiled-coil部分に結合しCHUP1を細胞膜へ結合させている膜タンパク質をDUALmembrane方式の酵母ツーハイブリッド法により選抜した。その結果、機能不明の、CHUP1と類似の発現パターンを持つ有望な2つのタンパク質が選抜された。3回膜貫通型タンパク質、およびcoiled-coil構造を持ったタンパク質であり、現在それらの変異体による葉緑体運動への影響を解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の実績で、CHUP1タンパク質の有望な結合相手が選抜された。CHUP1の細胞膜への結合が本研究の最も重要な部分であり、膜結合を仲介するCHUP1タンパク質の相手が見つかれば、その後の実験は一般的な解析法により順調に進むと考えられる。また実績には記載していないが、CHUP1の移動にはリン酸化が関与していることが分っており、CEUP1のリン酸化部位の解析も進行中である。従って全体として順調に経緯していると判断した。

今後の研究の推進方策

研究計画の変更や研究遂行上の問題点はない。今までの計画通り、CHUP1の綿胞膜への結合相手を確定すること。
更に膜結合様式の全体像を解明するためにCHUP1の複合体の単離を行う。またリン酸化、脱リン酸化がCHUP1の移動に関与しているので、CHUP1のリン酸化部位の決定とその役割の解析等と行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://wadalab.biology.kyushu-u.ac.jp

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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