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2012 年度 実績報告書

抗てんかん薬バルプロ酸胎生期暴露による脳構築及び行動異常解析

公募研究

研究領域神経細胞の多様性と大脳新皮質の構築
研究課題/領域番号 23123515
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

中島 欽一  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (80302892)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワード神経幹細胞 / バルプロ酸 / 成体ニューロン新生 / 海馬 / 学習・記憶
研究実績の概要

本研究ではマウス胎仔をモデルとして、妊娠マウスにVPA を投与し、発生段階を追って脳構造構築異常を解析すると同時に成長後の行動異常を解析し、VPA 胎仔期暴露による、ヒストンアセチル化亢進というエピジェネティック変化が誘導する行動異常の原因を幹細胞制御と脳構築の観点から明らかにすることを目的とした。まず、妊娠12~14日目マウスにVPAを300mg/kg/dayで投与し、胎生15日目と生後7日目のニューロン分化と層構造解析を行った。その結果、バルプロ酸の投与によって、神経幹細胞からニューロンへの分化が促進されると同時に、深層ニューロンの産生が減少しかつ浅層ニューロンの産生が亢進することが分かった。また、産仔マウスの成長を待ち、12週令において行動解析を行ったところ、顕著な学習記憶障害が観察された。同じく12週令にてBrdUを1週間投与し、その一日後に抗BrdU抗体にて海馬を染色したところ、成体神経幹細胞が存在すると考えられる歯状回顆粒細胞下層での増殖性細胞数の減少が見られた。また、BrdU投与終了から4週間後にBrdU陽性及ニューロンマーカーNeuN陽性細胞を測定したところ、成体海馬におけるニューロン新生の減少が見られた。これらの結果は、VPAによる胎生期のニューロン分化促進が、成体海馬で維持されているべき神経幹細胞の減少を引き起こしている可能性を示唆しており、この減少と学習記憶障害との関連は興味深い。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Epigenetic regulation of neural stem cell fate during corticogenesis2013

    • 著者名/発表者名
      MuhChyi Chai
    • 雑誌名

      Int J Dev Neurosci

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      10.1016/j.ijdevneu.2013.02.006.

    • 査読あり
  • [学会発表] 神経幹細胞におけるエピジェネティクス機構を介した遺伝子と取巻く環境の相互作用2012

    • 著者名/発表者名
      中島欽一
    • 学会等名
      日本エピジェネティクス研究会
    • 発表場所
      東京一ツ橋学術総合センター
    • 年月日
      2012-05-15
    • 招待講演

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公開日: 2018-02-02  

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