研究概要 |
野生型およびオレキシン神経欠損マウスを用いて、高脂肪食飼育での摂食行動や体重増加に、運動できる環境の有無や睡眠遮断がどのような影響を与えるか検討している。個別飼育マウスで脳波記録しながら行うことで、摂食量、概日リズムおよび睡眠覚醒行動を詳細に検討した。 C57BL/6J(12週齢、雄)マウスおよびオレキシン神経欠損マウスを粉末高脂肪食(24%脂肪;D12451;Research Diets)を用いて飼育した。イソフルラン麻酔器(#KN-1070;夏目製作所)を用いた麻酔下に、脳固定器(SR-5M、DSM-11:ナリシゲ社)を用いてマウスに手術を施行し、脳波筋電図電極(ユニークメディカル社)を埋め込んだ。特殊な構造の小型ランニングウィール(#ENV-044;Med Associate社)を設置して、脳波筋電図を測定しながら運動量や概日リズムを記録する。この条件で、シェーカーを用いた震盪により明期開始後4時間睡眠遮断した。4-8週間、毎週体重および摂食量を測定し、体重増加を記録した。4週間、毎週2回24時間、概日リズムおよび運動量を記録した(#SOF-860;Med Associate社)。4週間、毎週24時間脳波筋電図測定を行った。脳波の増幅には高感度増幅器システム(#AB-611J,JB-621J;日本光電社)を用いた。血液採取し、血糖、血漿インスリンおよびレプチン濃度を測定する。血液採取直後にパラホルムアルデヒドを用いた灌流固定を行った。ミクロトームを用いて凍結切片作成後、抗c-FOS抗体(#PC-38,Calbiochem社)を用いて浮遊式免疫染色を行い、陽性数を解析した。陽性細胞数の変化が認められる部位について更に詳細な検討を行なっている。
|