研究領域 | 食欲と脂肪蓄積の制御と破綻の分子基盤の解明 |
研究課題/領域番号 |
23126528
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研究機関 | 財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
種子島 幸祐 財団法人東京都医学総合研究所, 生体分子先端研究分野, 研究員 (20507678)
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キーワード | CXCL14 / CXCR4 / ケモカイン / 摂食行動 / ストレス応答 |
研究概要 |
個体の恒常性を保つための摂食行動は、視床下部の機能との関連が詳細に研究されてきており、その分子メカニズムの解明も進みつつある。それに対して、過度のストレスも摂食行動に変調をきたすことが知られているが、ストレスがどのように摂食行動を変調させるのかに関しては、分子メカニズムに不明な点が多く残されている。 我々は、新奇ストレス環境下において、ケモカインCXCL14のノックアウト(CXCL14-KO)マウスの摂食が著しく抑制されるというユニークな表現型を明らかにした。そこで本研究では、新奇ストレス応答に関連がある海馬歯状回とCXCL14レセプターのCXCR4に着目して、新奇ストレス環境における摂食行動についての解析を進めている。今年度は、CXCR4レセプターとの関連を調べる生化学的な解析、CXCL14発現解析およびCXCL14ノックアウトマウスにおけるマーカー発現解析、さらにCXCR4コンディショナルノックアウトマウスのコロニー構築を行った。生化学的な解析ではCXCL14がCXCR4に結合し、これまで知られているCXCR4のリガンドであるCXCL12のケモタキシス活性を阻害することが明らかとなった。また、CXCL14発現解析ではCXCL14 mRNAが海馬の特定のニューロンに極めて限局して発現することが明らかとなり海馬での機能が示唆された。この機能については海馬細胞のマーカーでの抗体染色や遺伝子解析により詳細な解析を進めている。CXCR4コンディショナルノックアウトマウスは現在までに飼育施設へ導入し、前脳特異的なノックアウトに必要なEmx-Creマウスとともに繁殖を進めている。これらのマウスの掛け合わせにより前脳特異的なCXCR4ノックアウトマウスを作出し、行動解析などを行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CXCL14ノックアウトマウスの解析、行動解析用コンディショナルノックアウトマウスコロニーの構築などは概ね順調である。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通り、CXCL14ノックアウトマウスおよび、CXCR4コンディショナルノックアウトマウスの解析を進める。
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