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2012 年度 実績報告書

甲虫の角(ツノ)形成遺伝子ネットワークの進化メカニズムの解明

公募研究

研究領域複合適応形質進化の遺伝子基盤解明
研究課題/領域番号 23128505
研究機関名古屋大学

研究代表者

新美 輝幸  名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (00293712)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2013-03-31
キーワードカブトムシ / ツノ形成 / 進化
研究実績の概要

候補遺伝子として付属肢の遠近軸形成遺伝子および領域特異的な発現を示す遺伝子に着目し、カブトムシからcDNAの部分配列を得た。次に、これらの配列に基づき二本鎖RNAを合成してlarval RNAi法を用いた機能解析を行った。その結果、これらの遺伝子の多くはツノ形成に重要な役割を果たすことが判明した。したがって、新奇形態であるツノは、付属肢とは異なる構造であるが、付属肢の遠近軸形成遺伝子がその形成に関与することが示唆された。
頭部および前胸部のツノ原基において雌雄で発現に差異の認められる遺伝子を同定するため、次世代シーケンサーを用いた比較トランスクリプトーム解析を行った(基生研共同利用による重信博士らとの共同研究)。サンプルには、前蛹初期の雄および雌から解剖摘出した頭部および前胸部のツノ原基形成部位を用いた。Illumina HiSeq 2000を用いたシーケンシングにより得た約447.8百万リードをde novoアセンブルした結果、およそ12.7万の非冗長的なコンティグを得ることができた。得られたコンティグの約70%はゲノムが解読された昆虫の中で最もカブトムシに近縁な鞘翅目昆虫コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)と高い相同性を示したことから、構築されたコンティグは信頼性が高いと考えられた。門田博士の協力のもと、このコンティグに対して各サンプルにおけるリード数をカウントし比較した結果、雌雄の頭部および胸部の各角特異的に発現するシグナル伝達分子や転写因子などを同定した。
角形成遺伝子ネットワークを解明するため、ツノ形成の上位遺伝子であることが判明したdoublesex(dsx)遺伝子のRNAi処理個体についても同様の網羅的な比較トランスクリプトーム解析を方法開発班の支援のもとに進めている。

現在までの達成度 (段落)

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] The role of doublesex in the evolution of exaggerated horns in the Japanese rhinoceros beetle.2013

    • 著者名/発表者名
      Ito, Y., Harigai, A., Nakata, M., Hosoya, T., Araya, K., Oba, Y., Ito, A., Ohde, T., Yaginuma, T. and Niimi, T.
    • 雑誌名

      EMBO Rep.

      巻: 印刷中等 ページ: 印刷中等

    • DOI

      10.1038/embor.2013.50

    • 査読あり
  • [学会発表] カブトムシの角形成遺伝子ネットワークの解明をめざして2013

    • 著者名/発表者名
      新美輝幸
    • 学会等名
      第57回日本応用動物昆虫学会大会
    • 発表場所
      藤沢市、日本大学生物資源科学部
    • 年月日
      2013-03-29
    • 招待講演
  • [学会発表] RNA-seq法によるカブトムシ角のトランスクリプトーム比較解析2013

    • 著者名/発表者名
      大出高弘・中田萌・和田健志・重信秀治・山口勝司・北爪達也・門田幸二・柳沼利信・新美輝幸
    • 学会等名
      25年度 蚕糸・昆虫機能利用学術講演会-日本蚕糸学会第83回大会-
    • 発表場所
      つくば市、農林水産技術会議事務局筑波事務所本館
    • 年月日
      2013-03-19
  • [学会発表] 角を有する数種鞘翅目昆虫におけるdoublesex遺伝子のクローニング2013

    • 著者名/発表者名
      和田健志・中田萌・柳沼利信・新美輝幸
    • 学会等名
      平成25年度 蚕糸・昆虫機能利用学術講演会-日本蚕糸学会第83回大会-
    • 発表場所
      つくば市、農林水産技術会議事務局筑波事務所本館
    • 年月日
      2013-03-19
  • [学会発表] Control of sexual dimorphism by the doublesex gene in beetles.2012

    • 著者名/発表者名
      Niimi, T.
    • 学会等名
      The fourth meeting of the European Society for Evolutionary Developmental Biology
    • 発表場所
      Faculty of Sciences of the University of Lisbon, Lisbon, Portugal
    • 年月日
      2012-07-13
    • 招待講演
  • [学会発表] カブトムシdoublesex遺伝子の機能解析2012

    • 著者名/発表者名
      中田萌・針谷綾音・伊藤佑太・柳沼利信・新美輝幸
    • 学会等名
      第 48 回日本節足動物発生学会大会
    • 発表場所
      上田市、プチホテル・ゾンタック
    • 年月日
      2012-06-08

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公開日: 2018-02-02  

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