公募研究
白血病発生過程で腫瘍免疫監視から逃れ、dominantになる白血病幹細胞の特性を明らかにするための研究を行った。1)腫瘍抗原非依存的免疫制御:MLL/ENLマウス白血病幹細胞を無処置のレシピエントマウスに移入すると免疫不全マウスでは白血病を発病するのに対し、免疫細胞を有するマウスでは白血病細胞をが拒絶されることを見出し、その機序を詳細に検討した結果、NK細胞が白血病細胞の排除に重要であることを見出した。2)腫瘍抗原特異的CTLによる免疫制御:現在までに、MLL/AF9融合遺伝子の導入により作製されたマウス人工白血病幹細胞に、腫瘍抗原のモデルとしてOVAを発現させ、マウスに移植する系を用いて、白血病幹細胞およびそれが産生する白血病細胞と腫抗原特異的CTLとの戦いを経時的、定量的に解析するための実験系を確立した。また、MLL/AF9白血病幹細胞表面抗原に対する新規モノクローナル抗体を約1000クローン作製し、それらの中で、CTLに対する抵抗性を持つ白血病幹細胞集団に高発現する抗原を同定した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Leukemia
巻: 26 ページ: 1410-1413
10.1038/lue.2011.343.