研究領域 | 実世界の奥深い質感情報の分析と生成 |
研究課題/領域番号 |
23H04329
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
國松 淳 筑波大学, 医学医療系, 助教 (50632395)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 霊長類 / 呼吸 / 視覚情報処理 |
研究実績の概要 |
美しいものをじっと観察することを「息を呑んで見入る」と表現するように、私たちは呼吸を操作することで無意識に認知機能を調節して深奥質感を読み取っているのかもしれない。これまでに、ヒトとマカクザルを対象として実験を行い、吸息期に眼球運動のターゲットが提示された場合に、呼息期に比べて反応潜時が短縮するという結果が得られている。この結果は、霊長類に共通して吸息期において視覚情報処理が促進されていることを示唆している。さらに、今年度はこの行動データの詳細な行動解析を行うとともに1頭のマカクザルの扁桃体からの神経活動記録を行い、本領域の班会議で報告した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究計画の開始1年目である令和6年度は、ヒトとサルから十分な行動データを記録することが出来きたことから、想定外の発見を行うことが出来た。また、神経生理学実験についても1頭目のサルの扁桃体からの神経活動の記録を開始し、課題に関連した活動を見出している。以上のことから、研究計画は順調に進展していると考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、扁桃体からの活動記録を進めていくのと並行して、データ解析を進めていく。これまでに呼吸の準備中などに関連した神経活動が記録されており、解析を進めていくことで呼吸制御における新しい発見を行うことが出来る可能性がある。データの再現性を確認するために、2頭目のサルからの記録を開始する。
|