公募研究
本年度は、SBMによってパラメータ、ネットワークが再現可能かどうかを確かめた。統計的にノード数を決定した後、行列積分解を用いて観測行列と内部状態を推定する方法を実装した。また、与えられたノード数からあり得るネットワークとそれに対応する確率遷移行列を列挙する手法を実装した。推定された内部状態から確率遷移行列を深層展開を用いて推定する方法を用い、最後に確率遷移行列から上記の列挙されたネットワーク構造を、sparse推定する方法を実装した。樹状細胞のLPS刺激に対する自然免疫応答をRNA-seqで網羅的に観測したデータに適用し、4ノードのネットワークが得られた。当該ネットワークは既存のシグナル伝達経路と類似の構造を持つことが示唆され、本手法の有効性が示された。
2: おおむね順調に進展している
実データへの手法の適用し手法の有効性を示唆するデータを得た。
ネットワーク推定において有効性が示唆された一方、いくつかのステップは計算が未だに不安定であり、より大きいネットワークを持つと推定されるデータに適用するために改良する必要があると思われる。既存の計算パッケージなどに適宜置き換えて計算の安定化を図る。また、scRNA-seqデータを用いることで少なくとも1つの計算ステップは大幅に簡単になるため、scRNA-seq, RNA-seqの統合解析と細胞内分子間ネットワークの同定を可能にする計算法を確立する。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)
Journal of Biological Engineering
巻: 18 ページ: -
10.1186/s13036-024-00404-9
Frontiers in Immunology
巻: 14 ページ: -
10.3389/fimmu.2023.1304778
Endocrinology
巻: 164 ページ: -
10.1210/endocr/bqad064