研究領域 | 超セラミックス:分子が拓く無機材料のフロンティア |
研究課題/領域番号 |
23H04642
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研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
山田 大貴 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, 研究員 (50873684)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 超セラミックス / 放射光 / 二体分布関数解析 |
研究実績の概要 |
構造材料やイオン伝導材料としての応用を見据えて、“超セラミックス”材料の1つであるMOF (Metal-Organic Framework)ガラスが注目を集めている。このMOFガラスの形成機構を解析する有力な手法として二体分布関数 (PDF) 解析があるが、放射光測定に適した実験装置群の構築および非晶質構造解析そのものの難しさから、反応下でのMOFガラスの形成過程をin -situ PDFにより直接観察するような研究は未だ限定的である。この課題を解決するため、様々なin situ測定環境を構築し、なおかつ非経験的で精度の高い非晶質モデリング手法を用いてその構造の特徴を解釈することで、MOFのガラス形成能に寄与する因子は何か」という“超セラミックス材料の生成機構”の核心の問いを解明することを目指し研究を進めている。 本年度は、温度可変雰囲気での高速PDF測定を実現し様々な組成の超セラミックス材料を測定すべく、新しい測定システムを構築することに注力した。具体的には、サンプルチェンジャや高温/低温吹き付け装置、そしてこれらのサンプル環境と連携した2台の2次元検出器を用いた新しい測定システム(ハイスループットPDF測定装置)を構築した。本システムで使用される二次元CdTe検出器 (LAMBDA CdTe 750K) は広くこれまで使用されてきたフラットパネル型検出器と比べピクセルサイズが小さく、光子計数型であり短時間で高統計データの取得が可能である。これにより温度変化等のPDF測定が容易に実施可能になるとともに既存の装置での測定と比較して最大100倍の測定の高速化が実現しすでに多くの超セラミックス材料の測定を実施、いくつかの成果が創出されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、温度可変雰囲気での高速PDF測定を実現し様々な組成の超セラミックス材料を測定すべく、新しい測定システムを構築することに注力した。具体的には、サンプルチェンジャや高温/低温吹き付け装置、そしてこれらのサンプル環境と連携した2台の2次元検出器を用いた新しい測定システム(ハイスループットPDF測定装置)を構築した。本システムで使用される二次元CdTe検出器 (LAMBDA CdTe 750K) は広くこれまで使用されてきたフラットパネル型検出器と比べピクセルサイズが小さく、光子計数型であり短時間で高統計データの取得が可能である。これにより温度変化等のPDF測定が容易に実施可能になるとともに既存の装置での測定と比較して最大100倍の測定の高速化が実現しすでに多くの超セラミックス材料の測定を実施、いくつかの成果が創出されていること、また本測定に関する論文化の準備も進めていることから順調であると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進としては、高速PDF測定を用いて更なる超セラミックスの微細構造解析を実施し“超セラミックス”の生成・劣化に関わる知見を集積することを目指す。具体的には新しく構築した高速測定システムを用いた様々な超セラミックス材料の構造解析を一層進めるとともに、メカノケミカル反応過程での構造解析システムの構築を進め新たなin situ測定を実現する。
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